T1b以上の非扁平上皮癌、低分化、右上葉発生のものは肺癌の脳転移再発のリスクが高い

e0156318_10364476.jpg 脳のMRIを撮影するたびに、「もしも」を除外するためにここまで綿密にフォローアップが必要なのだろうか、と考える症例もあります。呼吸器外科学会雑誌から、興味深い検討を紹介します。

飯田智彦ら.
病理病期I期非小細胞肺癌術後脳転移症例の検討
日本呼吸器外科学会雑誌Vol. 27 (2013) No. 7 p. 788-793


背景:
 病理病期I期非小細胞肺癌術後,脳が初再発部位となる頻度は低く,全例に厳密な脳転移スクリーニングを行うことは現実的ではない.

方法:
 そこで病理病期I期非小細胞肺癌術後に脳転移で再発した症例を検討し,高危険群,低危険群を同定すると共に,術後脳転移スクリーニングのあり方について検討した.対象は1999年1月から2008年12月までに根治術を施行した病理病期I期非小細胞肺癌218例中,観察期間が4年未満の未再発例33例を除く185例で,脳転移で再発した8例を非脳転移177例と比較した.

結果:
 その結果,T1b以上の非扁平上皮癌で分化度が低く,右上葉発生のものは脳転移再発のリスクが高いことが判明した.

結論:
 術後3年以上経過して脳転移を来した症例も2例あり,高危険群に対しては比較的長期間にわたる術後脳転移スクリーニングが必要と思われた.


by otowelt | 2013-12-25 00:33 | 肺癌・その他腫瘍

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