ワーグナーがオペラ「ジークフリート」で表現した片頭痛

 これもクリスマスBMJです。個人的には歌劇はあまり好きではないので、ロマン派の中でもワーグナーはほとんど聴きません。

Carl H Göbel, et al.
“Compulsive plague! pain without end!” How Richard Wagner played out his migraine in the opera Siegfried
BMJ 2013; 347 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.f6952

 
 ワーグナーはプライベートの手紙などで、身動きできなくなるほど激しい頭痛に襲われた経験を吐露しており、閃輝暗点も訴えていたことが明らかになっている。われわれは「ジークフリート」の第1幕・第3場で、英雄ジークフリートが「いまいましい光だ」と歌う部分に注目し、その楽曲のテンポを分析した。

 ※ 文献中のビデオでは、ジークフリートと片頭痛の関連がわかりやすく解説されています。
e0156318_2071765.jpg
(文献より引用:ビデオ)

 このシーンでは鼓動の脈拍で始まり、だんだんとそれが激しくなって痛みを伴うものに変化する。クライマックスのシーンでは、主人公は、「なんという痛みだ!終わりなき痛みだ!(Compulsive plague! Pain without end!)」というセリフを歌いあげる。この楽曲の構成は、ワーグナー自身をを生涯苦しめた片頭痛を歌劇にしたものではないかと考えられる。ワーグナーは弦楽器パートで、1小節に16の32分音符を並べて速弾きする楽譜を作成している。この32分♪は1分間に120拍であり周波数なら16Hz相当である。極めて片頭痛の前兆に近い周波数である。
e0156318_2054983.jpg
e0156318_1952459.jpg
(文献より引用:ヴァイオリンのトリル)


by otowelt | 2013-12-18 00:45 | その他

<< デジタル時計を使う場合、ドイツ... 笑いの有益性と有害性 >>