血液型がA型の白人はARDSを発症するリスクが高い

e0156318_1746694.jpg あまり外部リンクは貼らないようにしているのですが、ABO式血液型について参考になるサイトのURLを掲載させていただきます。

http://members.jcom.home.ne.jp/natrom/BloodDBH.html

個人的には、あまりABO式血液型を臨床に応用する意義はないと思っています。性格や占いについては日本の“文化”ですから、敢えて批判はしません。

John P. Reilly, et al.
ABO Blood Type A is Associated with Increased Risk of Acute Respiratory Distress Syndrome in Caucasians Following both Major Trauma and Severe Sepsis
Chest. 2014. doi:10.1378/chest.13-1962


背景
 ABOグリコシルトランスフェラーゼは様々な多糖類や糖タンパクにおいて抗原抗体反応を触媒する作用がある。血液型A型は、心血管系疾患や様々な炎症・内皮機能に関連したタンパク値に変化をもたらすとされている。われわれの目的は、ABO血液型が外傷や敗血症によるARDSに関連するかどうかを調べることである。

方法:
 われわれは2集団においてプロスペクティブコホート研究をおこなった。外傷患者732人、重症敗血症患者976人の2集団である。多変量ロジスティック回帰によって交絡因子を補正した。

結果:
 732人の外傷患者のうち、197人(27%)がARDSに発展した。血液型A型は白人におけるARDSリスクを上昇させた(37% vs. 24%、補正オッズ比1.88、95%信頼区間1.14~3.12、p=0.014)。しかし、アフリカ系アメリカ人ではリスクは上昇しなかった(補正オッズ比0.61, 95%信頼区間0.33~1.13, p=0.114)。
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(文献より引用)

 976人の敗血症患者のうち、222人(23%)がARDSに発展した。血液型A型は白人におけるARDSリスクを上昇させた(31% vs. 21%, 補正オッズ比1.67, 95%信頼区間1.08~2.59, p=0.021)。しかし、アフリカ系アメリカ人ではやはりリスクは上昇しなかった(補正オッズ比1.17, 95%信頼区間0.59~2.33, p=0.652)。
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(文献より引用)

limitations:
・単施設研究であること
・2集団を用いて検証しているが、人種差を言及するにはやはり数が少ないこと
・血液検体が少なくバイオマーカー解析が十分でないこと

結論:
 主要な外傷および重症敗血症がある血液型がA型の白人患者はARDSのリスクが高い。これらの結果は、ARDSの病態におけるABO多糖類およびグリコシルトランスフェラーゼの役割を反映しているものと考えられる。


by otowelt | 2014-01-05 00:03 | 感染症全般

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