気管支拡張症に対するマクロライド長期療法の有用性

e0156318_20555974.jpg DPBのような気道分泌物が多いケースにマクロライド長期療法が支持されていますが、安定した通常の気管支拡張症に対しては果たしてどうでしょうか。
 解析には中国語の雑誌も含まれており、結構バイアスがかかっていそうな印象です。

Qibiao Wu, et al.
Long-term macrolides for non-cystic fibrosis bronchiectasis: A systematic review and meta-analysis
Respirology, Article first published online: 13 JAN 2014 DOI: 10.1111/resp.12233


背景:
 マクロライド長期療法は安定した気管支拡張症の患者での処方が増えている。このメタアナリシスは非嚢胞線維症の気管支拡張症に対するこの治療の臨床的効果を評価したものである。

方法:
 MEDLINE, EMBASE, ClinicalTrials.gov, the Cochrane Library, CINAHL, AMED, PsycINFOなどからランダム化比較試験を抽出し、システマティックレビューおよびメタアナリシスを実施した。適格基準を満たす研究は、非嚢胞性線維症の気管支拡張症の患者においてマクロライド長期療法とプラセボまたは/かつ通常のケアを比較し、効果と安全性を評価したすべてのランダム化比較試験とした。

結果:
 9のランダム化比較試験、530人の患者が登録された。臨床試験の参加人数は、12人から141人と様々であった。7試験のメタアナリシスによれば、プラセボまたは/かつ通常のケアと比較すると、マクロライド長期療法は有意に急性増悪のリスクを減少させ(相対リスク0.70、95%信頼区間0.60–0.82, P < 0.00001)、一患者あたりの平均急性増悪数(加重平均差−1.01, 95%信頼区間−1.35 to −0.67, P < 0.00001)に効果がみられた。
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(文献より引用)

 SGRQ(St George's Respiratory Questionnaire)スコア(加重平均差−5.39 95%信頼区間 −9.89 to −0.88, P = 0.02), 呼吸困難感スケール(加重平均差−0.31 95% CI −0.42 to −0.20, P < 0.00001), 24時間喀痰量(P < 0.00001), 一秒量の減少抑制(加重平均差0.02 L, 95%信頼区間0.00–0.04, P = 0.01)にも有効であった。病原微生物の根絶(P = 0.06), 副作用の頻度(P = 0.61), 新規病原微生物の出現(P = 0.61) のリスク上昇は観察されなかったが、消化器系イベントはマクロライド群で有意に増加した(P = 0.0001)。マクロライド耐性は増えたが、メタアナリシスはデータの多様性のため実施できなかった。

結論:
 マクロライド長期療法は安定した気管支拡張症の治療オプションになりうる。このレビューの結果は、気管支拡張症の治療としてこの治療を加えることをさらに調査する妥当性をもたらすものである。


by otowelt | 2014-02-05 00:05 | 呼吸器その他

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