「医師」と「医者」の違い
2014年 01月 25日
・はじめに
このブログは極めて真面目なブログなのですが、時には脱線したエッセイを書かせて下さい。
私はUFOキャッチャーが好きで、いかつい顔に似合わず車には大量のぬいぐるみを乗せています。そのほとんどがドラえもんとカピバラさんです。それでいて、数年前までは軽自動車に乗っていましたから、小さな車にぬいぐるみをたくさん乗せた運転手がこんな男であれば、警察から職質を受けることは必至です。
本題に入りますが、医師の方々は職業を尋ねられたときどう答えるでしょうか。「医師」と答える方、「医者」と答える方、半々くらいではないでしょうか。
・「医師」と「医者」の違い
天下の広辞苑で「医師」と「医者」について調べてみました。すると、以下のような定義がなされていました。
医師 ・・・ 所定の資格を持ち、病気の診療や治療を業とする者。医者。
医者 ・・・ 病気の診療や治療を業とする者。医師。
両者のどこが違うのかといいますと、「所定の資格を持ち」という部分です。そう、「医師」というのは正式な資格の名称であり、私たちも医師免許を持っています。しかし、「医者」という言葉には資格について記載はありません。日本では、医師の資格がなければ病気の診療や治療ができませんから、現実的に医師と医者の意味合いは同等に違いありません。しかし、言語学的には「医師」は「医者」に比べれば、極めて厳密かつフォーマルな言葉と言えましょう。「医者」という言葉の中に「医師」という言葉が存在する関係があると言っても過言ではありません。いや、過言かもしれませんが。 (図:「医師」と「医者」の関係)
明確な根拠はありませんが、「医師」という言葉は医療を行うことにプライドがあるような意味合いに受け取られ、「医者」という言葉はどちらかといえば温かみのある言葉に受け取られることが多いようです。
・ブラックジャックは「医師」ではない
そのため上記の定義に基づけば、ブラックジャックは「医師」ではなく「医者」です。渡辺淳一の「雲の階段」に出てくる無資格医の主人公も「医師」ではなく「医者」であろうとしました。マスメディアにたびたび登場する、無資格で医療行為を行った方々も、もしかしたらそうだったのかもしれません。しかし、現実的に医師の資格を持たずして医者にはなれないこの国では、非医師医者の存在は罪です。
・おわりに
「医師でありたい」という言葉と「医者でありたい」という言葉を比較すると、後者の方がやや温かみがあるように感じます。それは日本では昔から私たちの職業のことを「お医者さん」と親しみを込めて呼んでいたからではないでしょうか。
ちなみに私は職質を受けた場合、「医者」と答えます。別に優美高妙な理念があるわけではなく、「医師」と言った場合、“イ”行が2回続くため「え?」と聞き返されることが多く、「医者」と言った方が伝わりやすいという理由に過ぎません。
このブログは極めて真面目なブログなのですが、時には脱線したエッセイを書かせて下さい。
私はUFOキャッチャーが好きで、いかつい顔に似合わず車には大量のぬいぐるみを乗せています。そのほとんどがドラえもんとカピバラさんです。それでいて、数年前までは軽自動車に乗っていましたから、小さな車にぬいぐるみをたくさん乗せた運転手がこんな男であれば、警察から職質を受けることは必至です。
本題に入りますが、医師の方々は職業を尋ねられたときどう答えるでしょうか。「医師」と答える方、「医者」と答える方、半々くらいではないでしょうか。
・「医師」と「医者」の違い
天下の広辞苑で「医師」と「医者」について調べてみました。すると、以下のような定義がなされていました。
医師 ・・・ 所定の資格を持ち、病気の診療や治療を業とする者。医者。
医者 ・・・ 病気の診療や治療を業とする者。医師。
両者のどこが違うのかといいますと、「所定の資格を持ち」という部分です。そう、「医師」というのは正式な資格の名称であり、私たちも医師免許を持っています。しかし、「医者」という言葉には資格について記載はありません。日本では、医師の資格がなければ病気の診療や治療ができませんから、現実的に医師と医者の意味合いは同等に違いありません。しかし、言語学的には「医師」は「医者」に比べれば、極めて厳密かつフォーマルな言葉と言えましょう。「医者」という言葉の中に「医師」という言葉が存在する関係があると言っても過言ではありません。いや、過言かもしれませんが。
明確な根拠はありませんが、「医師」という言葉は医療を行うことにプライドがあるような意味合いに受け取られ、「医者」という言葉はどちらかといえば温かみのある言葉に受け取られることが多いようです。
・ブラックジャックは「医師」ではない
そのため上記の定義に基づけば、ブラックジャックは「医師」ではなく「医者」です。渡辺淳一の「雲の階段」に出てくる無資格医の主人公も「医師」ではなく「医者」であろうとしました。マスメディアにたびたび登場する、無資格で医療行為を行った方々も、もしかしたらそうだったのかもしれません。しかし、現実的に医師の資格を持たずして医者にはなれないこの国では、非医師医者の存在は罪です。
・おわりに
「医師でありたい」という言葉と「医者でありたい」という言葉を比較すると、後者の方がやや温かみがあるように感じます。それは日本では昔から私たちの職業のことを「お医者さん」と親しみを込めて呼んでいたからではないでしょうか。
ちなみに私は職質を受けた場合、「医者」と答えます。別に優美高妙な理念があるわけではなく、「医師」と言った場合、“イ”行が2回続くため「え?」と聞き返されることが多く、「医者」と言った方が伝わりやすいという理由に過ぎません。
by otowelt
| 2014-01-25 11:46
| コントラバーシー