慢性過敏性肺炎の健康関連QOLは特発性肺線維症よりも不良

e0156318_1653934.jpg IPFとCHPの差は実臨床ではなかなか線引きが難しいものです。何が何でもこれらを厳密に鑑別しなければならないという理由は、個人的にはまだ思いつきません。

 過去にも比較した論文を紹介しています。
同程度の線維化がある場合、過敏性肺炎の方が特発性肺線維症よりも予後が良好

Molly Lubin, et al.
A Comparison of Health-Related Quality of Life in Idiopathic Pulmonary Fibrosis and Chronic Hypersensitivity Pneumonitis
Chest. 2014. doi:10.1378/chest.13-1984


概要:
 間質性肺疾患(ILD)のある患者は健康関連QOL(HRQL)が不良である。しかしながら、HRQLはILDのサブタイプによって異なるのかどうかよくわかっていない。この研究の目的は、特発性肺線維症(IPF)の患者と慢性過敏性肺炎(CHP)の患者のHRQLの差を調べたものである。
 ILD患者の縦断的コホートから、SF-36によるHRQLのデータが有用な患者を抽出した。回帰分析によって臨床的共変量とHRQL、身体的側面のQOLサマリースコア(Physical component summary: PCS)、精神的側面のQOLサマリースコア(Mental component summary: MCS)の関連性を調べた。ILDのサブタイプとHRQLの関連について説明可能な潜在的共変量を同定するために多変量回帰モデルが用いられた。
 その結果、102人のIPF患者と69人のCHP患者が登録された。IPF患者はより高齢で、男性、喫煙者が多かった。呼吸機能検査は両群とも同等であった。CHP患者はHRQLがSF-36の8ドメイン、PCS、MCSについて不良であった(IPFとの比較でp <0.01–0.09)。このパターンは年齢や呼吸機能によって補正しても同じであった(p <0.01–0.02)。
 以上のことから、HRQLはIPF患者と比較してCHPで不良であると言える。


by otowelt | 2014-02-06 00:09 | びまん性肺疾患

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