成人の敗血症性肺塞栓の臨床的特徴

e0156318_16595362.jpg うーん、システマティックレビューと言っていいものでしょうか。メタアナリシスではないですが。いずれにしても言語選択のバイアスのある研究だと思います。

Rui Ye, et al.
Clinical characteristics of septic pulmonary embolism in adults: A systematic review
Respiratory Medicine Volume 108, Issue 1 , Pages 1-8, January 2014


目的:
 診断と治療の改善のため、成人における敗血症性肺塞栓の臨床的特徴を記載する。

方法:
 事前に規定した適格基準に照らし合わせて、中国語および英語のデータベースから該当文献を抽出した。主要なリスク因子、臨床所見、画像所見、微生物学的特徴、合併症やそのほかの臨床的特徴などを調べた。

結果:
 厳格な基準に照らし合わせ、76の論文が選択された(2つが中国語の文献、74が英語の文献)。この中には168人の患者が登録されていた。敗血症性肺塞栓の主要なリスク因子は、経静脈的薬物使用(44人)、血管内留置カテーテルの存在(21人)、皮膚軟部組織の感染症(10人)が挙げられた。もっともよくみられた臨床所見は発熱(144人)であり、そのほかにも呼吸困難感(81人)、胸痛(82人)、咳嗽(69人)などがあった。胸部CTでは89人に肺末梢の結節影が両肺にみられ、75人に空洞、48人に局所あるいは楔状の浸潤影、40人に胸水が観察された。心エコー検査ではしばしば疣贅がみられた(52人)。血液培養ではMRSAが27人、MSSAが48人、カンジダが6人から検出された。17人が死亡し、101人が治癒した。

結論:
 敗血症性肺塞栓は特異的な臨床所見の無い稀な疾患である。経静脈的薬物使用者や血管内留置カテーテルのあるハイリスク患者、発熱とともにみられる多発性結節影あるいは局所の浸潤影(空洞の有無は問わない)を見た場合、当該疾患を疑う必要がある。早期診断と適切な治療が治療アウトカムを向上させるだろう。


by otowelt | 2014-02-10 14:56 | 感染症全般

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