ロタウイルスワクチンと腸重積の関連性

e0156318_1022317.jpg 呼吸器内科医としてではなく、子供を持つ親の身として読みました。

W. Katherine Yih, et al.
Intussusception Risk after Rotavirus Vaccination in U.S. Infants
N Engl J Med 2014; 370:503-512February 6, 2014


背景:
 第二世代ロタウイルスワクチンであるロタテック(5価ワクチン)、ロタリックス(1価ワクチン)を接種した後に、腸重積のリスクが上昇することが知られている。われわれはこの関連をアメリカの乳児において検証した。

方法:
 本研究は、アメリカ食品医薬品局(FDA)が助成しているミニセンチネルプログラムに参画する3医療保険に加入している、生後5.0~36.9週の乳児を対象としたものである。登録コードにより2004~2011年に腸重積の可能性のあった症例とロタウイルスワクチン曝露の症例を同定した。診療録をレトロスペクティブに検証し、腸重積発症とロタウイルスワクチンの接種の記載を確認した。
 主要解析において、ワクチン接種した小児のみを対象とした自己対照リスクインターバルデザインを用いた。副次的解析に、人–時間コホートデザインを使用。

結果:
 5価ワクチンは初回接種507874回、合計接種1277556回、1価ワクチンは初回接種53638回、合計接種103098回を解析対象とした。検出力は、後者の解析のほうが前者の解析よりも低かった。
 5価ワクチン初回接種を受けた10万人あたりの腸重積の過剰症例数は、主要解析(リスク期間7日間の寄与リスク1.1、95%信頼区間0.3~2.7、リスク期間21日間の寄与リスク1.5、95%信頼区間0.2~3.2)、副次的解析(リスク期間21日間の寄与リスク1.2、95%信頼区間0.2~3.2)の双方ともに有意に増加。2回目、3回目の接種後でのリスクの上昇はみられなかった。ただし、1価ワクチンは、副次的解析では2回目の接種後に有意なリスクがみられた。

結論:
 ロタウイルス5価ワクチンは、初回接種を受けた10万人あたりおよそ1.5例(95%信頼区間0.2~3.2)の腸重積過剰と関連していた。1価ワクチンは検出力が低かったが、副次的解析によってリスク上昇の可能性がある。


by otowelt | 2014-02-12 00:08 | 感染症全般

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