気管支鏡検査はしんどい検査だと説明した方がよいか?

e0156318_23464925.jpg●はじめに
 気管支鏡検査は、消化器内視鏡検査と異なり咳嗽と呼吸困難感が前面に出てしまう検査です。そのため、非常にしんどい検査であることは否めません。正直申し上げると、私は気管支鏡検査はできれば受けたくありません。

 私は気管支鏡検査のときには、「このペンくらいの太さのカメラを口(鼻)から挿入して検査します。声門という、声を出すところを通過しますので、ご飯粒が気管に入ったときのような、ああいった咳が出ると思います。びっくりされるかもしれませんが、呼吸はしっかりできますのでパニックにならなくてよいです。」といった感じで導入の説明をします。患者さんからは必ず「しんどい検査なんでしょうか?」と質問が来ますが、その時にどう答えるべきか結構悩んでしまいます。

 呼吸器内科医になったばかりの頃は「少ししんどいけど、大丈夫です!」と無責任なことを言っていたように思いますが、最近は「どちらかと言えば、しんどい検査です」と言う方が多くなりました。呼吸器内科医の皆さんはどう答えているでしょうか?


●少し下駄を履かせて「しんどい検査です」と言う方がよい?
 気管支鏡検査に限ったことではありませんが、「ラクな検査です」と伝えてしまうと、検査後に「聞いていた説明と違う!」と患者さんが落胆・憤慨されることがあります。そりゃラクだと聞いていたのに、咳や息苦しさがひどければ憤慨するのは当然です。そのため、個人的な意見ですが「しんどい検査です」という説明で少し下駄を履かせた方がまだマシではないかと思うのです。もちろん、患者さんを不安にさせるような説明はよくないと思いますので、その塩梅は主治医の裁量が問われるでしょう。

 最近はプロポフォールやミダゾラムを使って鎮静下での気管支鏡検査を行う機会も増えました。当院でも以前よりはその件数が格段に増えています。しかし過量投与してしまうと後々大変ですので、保守的に少しだけ投与量を減らしてしまうのが現状です。結果的に鎮静下でも「しんどかった」とおっしゃられる患者さんもいますので、もう少し量を増やした方がよかったのかと振り返ることが時にあります。


●「咳が出る咳止め」
 鎮静をおこなわず、リドカインの散布のみで気管支鏡を完遂することもありますが、その時にはまさに「咳の出る咳止め」現象が起こります(詳しくは日経メディカルオンライン「『咳が出る咳止め』とは?」の記事を参照)。


by otowelt | 2014-02-15 23:48 | コラム:患者さんへの説明

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