ジェネラリストのための内科診断リファレンス: エビデンスに基づく究極の診断学をめざして

 あまり他の先生が書いた本の紹介はしないようにしているのですが、衝撃的な医学書が出たので是非紹介させて下さい。個人的に、ここ10年で一番のヒットです。Amazonのレビューも参考にしてみて下さい。8400円という値段が高いように思いますが、この分厚さと内容を考えればかなり安い買い物です。

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 著者の上田先生は、私が京都府の音羽病院に勤務していたときに、総合診療科の上級医として活躍しておられました。「一体この先生はどういう頭をしているんだ?」というくらい驚くべき知識量を備えた先生でした。総合診療科のカンファレンスの最後に、上田プリントとも言うべきすさまじい情報量のプリントを配布してくれることもありました。そこには、あらゆる身体所見や検査所見の感度・特異度・尤度比などが記載されていました。数字を見るだけでなく、実演や実技でそれを体現する先生は私たち研修医にとって羨望の的でした。

 この本は、その恐ろしいまでの情報量を掲載した神がかり的な医学書です。医師免許を持った人間であれば、「マジかよ」と思わずつぶやいてしまうような内容でしょう。数字ばかりではなく、経験に基づいたコメントも豊富に掲載されており、エビデンスと日常臨床をここまで上手に橋渡しできている医師がいることに驚かされます。診断学を芸術作品としてここまで美しくまとめ上げた努力を心から称えたいと思います。




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by otowelt | 2014-02-21 00:52 | その他

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