COPDに対するアドシルカ®は運動耐容能やQOLを改善させない

e0156318_019754.jpg COPDに対するアドシルカ®の効果を検証したランダム化比較試験です。

Andrew R Goudie, et al.
Tadalafil in patients with chronic obstructive pulmonary disease: a randomised, double-blind, parallel-group, placebo-controlled trial
The Lancet Respiratory Medicine, Early Online Publication, 5 March 2014


背景:
 ホスホジエステラーゼ-5(PDE5)阻害薬は、特発性肺動脈性肺高血圧症における運動耐容能とQOLを改善させる。しかしながら、これらの効果がCOPD患者の一部の患者に有効かどうかは不明である。われわれは、PDE5阻害薬であるタダラフィルがCOPDと軽度の肺高血圧症を有する患者において運動耐容能とQOLを改善させるかどうか検証した。

方法:
 われわれは、ランダム化二重盲検並行群間プラセボ対照試験を2010年9月1日から2012年9月1日までの間イギリス・スコットランドの3施設において実施した。中等症から重症COPD患者がランダムに1:1にタダラフィル(10mg)およびプラセボに12週間、割り付けられた。患者、研究者、アウトカム解析者、投与薬剤はマスクされた。プライマリエンドポイントは、ベースラインと12週後の6分間歩行距離の平均差とした。また、QOLをベースライン、8週目、12週目に調べた。解析はper protocolおよびITTのいずれにおいても実施した。

結果:
 120人がランダムにタダラフィル(60人)あるいはプラセボ(60人)に割り付けられた。このうち、それぞれ56人(93%)、57人(95%)が試験を完遂した。12週時点でのタダラフィルとプラセボの間の6分間歩行距離の差は0.5m(95%信頼区間−11.6 to 12.5; p=0.937)だった。QOLについてもSGRQスコアやSF-36には有意差がみられなかった(SGRQ:−2.64、95%信頼区間−6.43 to 1.15、SF-36 4.08、95%信頼区間—1.35 to 9.52)。治療群の19人(32%)が消化器系の副作用を有し、そのうち4人がプロトンポンプ阻害薬を使用した。プラセボで同様の副作用を呈したのは5人(8%)だった。また、頭痛も治療群の方が多くみられた(28% vs. 8%)。顔面紅潮がみられた2人(3%)は薬剤を中止した。

結論:
 COPDにおけるタダラフィルは運動耐容能とQOLを改善させる効果は有さない。


by otowelt | 2014-04-08 00:49 | 気管支喘息・COPD

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