鼻カニューラの吸入酸素濃度は呼吸数、換気量、口の開閉に影響を受ける
2014年 04月 07日
一般的に鼻カニューラで酸素を投与する場合、吸入酸素濃度(FiO2)は、20+(4×酸素流量[L/min])で表されます。たとえば鼻カニューラ3L/minであれば、20+4×3=32%となります。呼吸数が多すぎたり口を開けているとFiO2が低下するのではないかと言われていますが、それを裏付ける研究はほとんどありませんでした。
ANDREW O’REILLY NUGENT, et al.
Measurement of oxygen concentration delivered via nasal cannulae by tracheal sampling
Respirology (2014) doi: 10.1111/resp.12268
背景および目的:
酸素は多くの臨床場面で使用されているが、鼻カニューラがもたらす精確な吸入酸素濃度(FiO2)を決定することは困難である。われわれは、気管支鏡を用いて留置したカテーテルを使って気管内のFiO2を測定した。また、酸素流量、呼吸数、口の開閉、推定分時換気量(VE)の影響について調べた。
方法:
20人の被験者にカテーテルを留置した。気管内ガス濃度は、酸素流量、呼吸数、口の開閉によって6つのパターンを検査し、酸素は5分間投与した。換気は呼吸インダクタンスプレスチモグラフィー(respiratory inductance plethysmography: RIP)によってモニターした。鼻カニューラから流れたFiO2は治療群ごとに比較し、FiO2、PaO2、VEの関連性を調べた。
結果:
FiO2は酸素流量が増えるごとに上昇した。呼吸数はFiO2に有意に影響を与えた。鼻カニューラ2L/minの酸素投与で通常の呼吸数である15回/分では、FiO2は0.296であった。しかし、呼吸数が20回/分になるとFiO2は0.012減少し、10回/分のなると0.004減少した。口をあけた状態ではFiO2は0.024減少した。 (文献より引用:FiO2に呼吸数が与える影響)
VEが増加するにつれ、FiO2とPaO2は減少した。
結論:
鼻カニューラによってもたらされるFiO2を気管内カテーテルを用いた継続的測定によって報告した。この研究により、呼吸数、VE、口の開閉が有意に酸素濃度に影響を与えることがわかった。
ANDREW O’REILLY NUGENT, et al.
Measurement of oxygen concentration delivered via nasal cannulae by tracheal sampling
Respirology (2014) doi: 10.1111/resp.12268
背景および目的:
酸素は多くの臨床場面で使用されているが、鼻カニューラがもたらす精確な吸入酸素濃度(FiO2)を決定することは困難である。われわれは、気管支鏡を用いて留置したカテーテルを使って気管内のFiO2を測定した。また、酸素流量、呼吸数、口の開閉、推定分時換気量(VE)の影響について調べた。
方法:
20人の被験者にカテーテルを留置した。気管内ガス濃度は、酸素流量、呼吸数、口の開閉によって6つのパターンを検査し、酸素は5分間投与した。換気は呼吸インダクタンスプレスチモグラフィー(respiratory inductance plethysmography: RIP)によってモニターした。鼻カニューラから流れたFiO2は治療群ごとに比較し、FiO2、PaO2、VEの関連性を調べた。
結果:
FiO2は酸素流量が増えるごとに上昇した。呼吸数はFiO2に有意に影響を与えた。鼻カニューラ2L/minの酸素投与で通常の呼吸数である15回/分では、FiO2は0.296であった。しかし、呼吸数が20回/分になるとFiO2は0.012減少し、10回/分のなると0.004減少した。口をあけた状態ではFiO2は0.024減少した。
VEが増加するにつれ、FiO2とPaO2は減少した。
結論:
鼻カニューラによってもたらされるFiO2を気管内カテーテルを用いた継続的測定によって報告した。この研究により、呼吸数、VE、口の開閉が有意に酸素濃度に影響を与えることがわかった。
by otowelt
| 2014-04-07 00:35
| 呼吸器その他