ALK陽性非小細胞肺癌に対する第2世代ALK阻害剤セリチニブの有効性

e0156318_2251650.jpg 呼吸器内科医の皆さんはすでにご存知だと思いますが、第2世代ALK阻害剤LDK378の効果についてNEJMからの報告です。

Alice T. Shaw, et al.
Ceritinib in ALK-Rearranged Non–Small-Cell Lung Cancer
N Engl J Med 2014; 370:1189-1197 March 27, 2014


背景:
 未分化リンパ腫キナーゼ遺伝子(ALK)の再構成がある非小細胞肺癌(NSCLC)は、ALK阻害薬であるクリゾチニブに感受性があるが、多数の患者に耐性が生じるとされている。セリチニブ(LDK378)は、クリゾチニブよりも強力な抗腫瘍効果がある新規ALK阻害薬である。

方法:
 この第1相試験では、ALK遺伝子変化を有するNSCLC患者に50~750mgのセリチニブを1日1回経口投与した。拡大期に、患者に最大耐用量を投与した。セリチニブの安全性、薬物動態、抗腫瘍活性を調べた。クリゾチニブ投与中にPDとなったNSCLC患者においてALK耐性変異を同定するため、セリチニブ投与前に生検した。

結果:
 本研究では59例の患者を登録した。セリチニブの最大耐用量は1日1回750mgであり、用量制限毒性イベント(dose-limiting toxic events)は、下痢、嘔吐、脱水症状、アミノトランスフェラーゼ上昇、低リン血症などがみられた。拡大期に71人を追加し、合計130人を対象とした。セリチニブを1日に400mg以上投与したNSCLC患者114人の全奏効率は58%(95%信頼区間48~67)だった。クリゾチニブ投与歴のある80人の奏効率は56%(95%信頼区間45~67)だった。効果はALKに種々の耐性変異のある患者でも、変異のない患者でも観察された。セリチニブを1日に400mg以上投与されたNSCLC患者のPFS中央値は7.0ヶ月(95%信頼区間5.6~9.5)だった。

結論:
 セリチニブは、クリゾチニブ投与中に増悪した症例を含むALK再構成を有する進行NSCLC患者において、ALK耐性変異の有無に関係なく高い抗腫瘍効果がみられた。


by otowelt | 2014-04-05 00:30 | 肺癌・その他腫瘍

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