中等症以上の小児喘息発作に対するブデソニドネブライザーは重症例のみに有効か

e0156318_12422916.jpg 小児の気管支喘息発作に対するブデソニドの急性期の効果について検証した論文です。

Abdullah A. Alangari, et al.
Budesonide Nebulization Added to Systemic Prednisolone in the Treatment of Acute Asthma in Children: A Double-Blind, Randomized, Controlled Trial
Chest. 2014;145(4):772-778


背景:
 吸入ステロイド薬は慢性気管支喘息における維持治療として効果的であることが知られているが、高用量を用いることで急性の気管支喘息発作に効果的であることが示唆されている。

方法:
 2歳から12歳の中等症以上の急性の気管支喘息発作の患児に対して二重盲検ランダム化プラセボ対照試験を実施した。気管支喘息の重症度については臨床的なスコアを用いて判断した(15点満点)。我々はブデソニドネブライザー1500μgとプラセボを通常の気管支喘息発作の治療へ加える比較試験を行った。通常の気管支喘息発作治療として、サルブタモール、イプラトロピウム、プレドニゾン2mg/kgの投与が含まれる。プライマリアウトカムは初療4時間以内の入院率とした。

結果:
 救急部を受診した中等症以上の気管支喘息発作を呈した患児906人を本試験に登録した。ブデソニド群458人のうち75人(16.4%)、プラセボ群448人のうち82人(18.3%)が入院を要した(オッズ比0.84; 95%信頼区間0.58-1.23; P = .38)。しかしながら、ベースラインの臨床スコアが13点以上の重症例に関しては、ブデソニドは有意に入院率を下げた(76人中27人:35.5%、73人中39人:53.4%、オッズ比0.42; 95%信頼区間0.19-0.94; P = .03)。
 また、重症例については喘息スコアを有意に下げた(-0.73、95%信頼区間-1.33 to -0.13; P =.02)。
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(文献より引用)

結論:
 通常の気管支喘息発作治療にブデソニドネブライザーを加えても、全体の入院率は下がらなかった。しかしながら、重症の発作例に対しては入院率を減少させるかもしれない。


by otowelt | 2014-04-23 00:48 | 気管支喘息・COPD

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