ベースラインのKL-6が高いIPF患者は急性増悪を起こしやすい

e0156318_10215894.jpg 広島大学からの報告です。実臨床に役立つ内容です。

Ohshimo S, et al.
Baseline KL-6 Predicts Increased Risk for Acute Exacerbation of Idiopathic Pulmonary Fibrosis
Respiratory Medicine, in press.


背景:
 急性増悪は特発性肺線維症(IPF)の主要な死因である。しかしながら、急性増悪を予測する感度の高いバイオマーカーはほとんど知られていない。われわれの研究の目的は、IPF急性増悪においてKL-6とCCL18(CC-Chemokine Ligand 18)の予測能を検証することである。

方法:
 われわれはプロスペクティブに77人のIPF患者を同定し、血清KL-6およびCCL18をELISAを用いて測定した。ベースラインの血清値と急性増悪の発症との関連性を評価した。

結果:
 13人(17%)が急性増悪を経験した。ベースラインの血清KL-6値は有意に急性増悪を起こした患者で高かった(p<0.0001)。一方で血清CCL18は急性増悪と非急性増悪群で差はみられなかった(p=0.13)。KL-6のカットオフを1300 U/mLに設定した場合、急性増悪を予測する上での感度、特異度、正確度、陽性尤度比はそれぞれ92%, 61% , 66%, 2.36であった。またKaplan-Meier解析において、ベースラインの血清KL-6値が1300 U/mLを超える場合、急性増悪の発症は早期に観察された(p=0.002)。一方でCCL18は特に有意な結果は得られなかった(p=0.11)。多変量解析において、ベースラインの血清KL-6値は年齢、性別、喫煙歴、%肺活量によって補正後も独立予測因子として同定された。

結論:
 ベースラインのKL-6値はIPF急性増悪の発症を予測する感度の高い予測因子である。


by otowelt | 2014-05-09 00:05 | びまん性肺疾患

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