抑うつは呼吸リハビリテーション完遂を妨げる

e0156318_1034325.jpg 抑うつと呼吸リハビリテーションの関連を報告した珍しい論文です。

Andrew M. Busch, et al.
Depressed Mood Predicts Pulmonary Rehabilitation Completion among Women, but not Men
Respiratory Medicine, in press.


背景:
 呼吸リハビリテーションを開始した患者の30%がこれを完遂するとされているが、抑うつ気分はリハビリ脱落と関連していると考えられている。抑うつはCOPD患者では男性よりも女性によくみられる症状であるが、COPDの女性についても研究がなされている。しかしながら、呼吸リハビリテーションについて性別特異的な予測因子を検討した報告はこれまでにない。

方法:
 外来で呼吸リハビリテーションを行った111人のCOPD患者を登録した。20以上のセッションに参加した患者について、"完遂者"とした。抑うつ症状はCES-Dを用いて評価された。ロジスティック回帰モデルによtって抑うつ気分が呼吸リハビリテーションの予測因子であるかどうか検証した。

結果:
 患者は95%が白人で、49.5%が女性、74%がGOLDステージ3以上だった。68%の患者が呼吸リハビリテーションを完遂した。ロジスティック回帰モデルでは、抑うつ気分が少ない場合に呼吸リハビリテーションの完遂と関連していた(補正オッズ比0.92, p = .002)。性別層別解析において、女性では抑うつ気分が少ない場合に呼吸リハビリテーション完遂と関連していたが、男性ではこの関連性は観察されなかった(女性:補正オッズ比0.91, p = .024、男性:補正オッズ比0.97, p = .45)。6分間歩行距離が長い場合、これも女性における呼吸リハビリテーション完遂の独立予測因子であった。

結論:
 抑うつ気分は女性における呼吸リハビリテーション完遂を予測する重要な因子である。実臨床において抑うつをスクリーニング・治療することを考慮すべきであろう。


by otowelt | 2014-05-12 00:23 | 呼吸器その他

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