メタアナリシス:気管支喘息に対するヨガの効果

e0156318_17344885.jpg ヨガの研究は最近多く報告されています。以前、がん患者に対するヨガが睡眠の質を良好にするという論文をご紹介しました。

・がん患者に対するヨガは睡眠の質を高める

気管支喘息に対する効果についてはQOLを向上させるというものが知られています(J Altern Complement Med. 2012 Aug;18(8):749-55.)。Ann Allergy Asthma Immunol.からメタアナリシスの報告です。

Cramer H, et al.
Yoga for asthma: a systematic review and meta-analysis.
Ann Allergy Asthma Immunol. 2014 Apr 10. pii: S1081-1206(14)00198-7.


背景:
 ヨガはしばしば喘息の患者に用いられているが、その効果については明らかでない。

目的:
 気管支喘息を軽減するためにヨガを用いることの効果と安全性についてシステマティックレビューおよびメタナアリシスを実施した。

方法:
 MEDLINE/PubMed, Scopus, the Cochrane Central Register of Controlled Trials, PsycINFO, CAM-Quest, CAMbase, IndMEDを2014年1月まで調査した。気管支喘息のある患者に対するヨガを扱ったランダム化比較試験のうち、喘息コントロール、症状、QOL、呼吸機能検査のデータを有するものを抽出した。それぞれのアウトカムに対して標準化平均差(SMDs)あるいはリスク比(RRs)、95%信頼区間が算出された。バイアスリスクはCochraneツールを用いて解析された。

結果:
 824人の患者を含む14のランダム化比較試験を解析に組み込んだ。通常のケアと比較してヨガの効果については喘息コントロール(リスク比10.64; 95%信頼区間, 1.98 to 57.19; P = .006), 喘息症状(SMD, -0.37; 95%信頼区間 -0.55 to -0.19; P < .001), QOL(SMD, 0.86; 95%信頼区間 0.39 to 1.33; P < .001), PEFR(SMD, 0.49; 95%信頼区間 0.32 to 0.67; P < .001), 1秒率(SMD, 0.50; 95%信頼区間 0.24 to 0.75; P < .001)においてエビデンスが観察された。また、精神医学的介入と比較して、ヨガにはQOL(SMD, 0.61; 95%信頼区間 0.22 to 0.99; P = .002)、PEFR(SMD, 2.87; 95%信頼区間 0.14 to 5.60; P = .04)に対する効果が確認された。
 偽ヨガや呼吸運動と比較した場合のヨガの効果は明らかでなかった。
 ヨガによる重篤な有害事象はなかった。

結論:
 現時点でヨガは気管支喘息の患者に対するルーチンの介入は考慮できるものではない。ヨガは呼吸運動の補足的介入や代替的介入としての位置づけに考えてもよいかもしれない。


by otowelt | 2014-05-13 00:50 | 気管支喘息・COPD

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