ATS2014:ALI/ARDSに対する早期NIPPVの使用は挿管を回避できるが死亡率の改善なし

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 ALI/ARDSに対してNIPPVを早期に使用することで挿管は回避できるかもしれないが、全体的な死亡率の軽減効果はないとする報告です。

A26
J. Luo, et al.
Can Noninvasive Positive Pressure Ventilation Prevent Endotracheal Intubation In Acute Lung Injury/Acute Respiratory Distress Syndrome: A Meta-Analysis
[Publication Number: A1176]


目的:
 ALI/ARDSに対する非侵襲性陽圧換気(NIPPV)が挿管を回避でき死亡率を減少させることができるかどうか調べる。

方法:
 Pubmed, Ovid Medline, Ovid Embase, Ovid Central Cochrane Controlled Trials Register (CCTR)、Chinese National Knowledge Infrastructure (CNKI)からランダム化比較試験を抽出し、メタアナリシスをおこなった。

結果:
 6試験がメタアナリシスに組み込まれ、227人の患者が解析された。患者はNIPPV使用あるいは通常の酸素療法の2群に分けられた(NIPPV:115人、通常の酸素療法:112人)。挿管率における統計学的な異質性は観察されなかった(Ι2=43%, χ2=8.82, Ρ=0.12)。ICU死亡率についても同様であったが、院内死亡率については異質性がみられた(Ι2=61%, χ2=5.12, Ρ=0.08)。
 挿管率は0.60 (95%信頼区間0.41-0.89)であり、ICU死亡率は0.76 (95%信頼区間0.52-1.12)だった。2群の間で挿管率に有意な差がみられたが(Ζ=2.53, Ρ=0.01)、ICU死亡率については差はなかった(Ζ=1.40, Ρ=0.16)。
 2つの研究のみがALI/ARDSの原因について肺内・肺外について論じていた。

結論:
 ALI/ARDSの早期にNIPPVを用することで挿管率を減らすことができるかもしれないが、死亡率については改善させなかった。


by otowelt | 2014-05-18 21:45 | 集中治療

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