ATS2014:IPF急性増悪に対する遺伝子組換えトロンボモジュリンは生存率を改善

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IPF急性増悪に対するリコモジュリンの報告です。

A38
T. Isshiki, et al.
Efficacy Of Recombinant Human Soluble Thrombomodulin In Acute Exacerbation Of Idiopathic Pulmonary Fibrosis
[Publication Number: A1413]


目的:
 特発性肺線維症(IPF)の急性増悪に対する遺伝子組換えトロンボモジュリン製剤(rhTM)の効果を調べる。

方法:
 2006年4月から2013年7月にかけて、IPF急性増悪の42人の患者を登録した。16人がrhTM群(16人すべて男性、平均年齢73±6歳)、26人が非rhTM群であった(20人すべて男性、平均年齢73±6歳)。IPFの診断は外科的肺生検およびHRCTでのUIPパターンを参考にATS/ERSコンセンサスステートメントに基づいた。急性増悪はCollardらの定義に基づいた。登録患者は全員メチルプレドニゾロン1000mg/日の治療を3日間受け、シクロスポリンAの併用も用いながら漸減された。rhTM群ではrhTMは0.06mg/kg/日を6日間使用した。治療開始7日目にHMGB-1が測定された。

結果:
 2群の患者背景は同等であった。非rhTM群と比較すると、3ヶ月時点でrhTM群で有意な生存率の改善がみられた(69% vs. 38%, p = 0.03)。
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(Abstractより引用)

 単変量Cox比例ハザード回帰モデルでは、LDH値(ハザード比1.001; 95%信頼区間1.000-1.002, p=0.04), IPF急性増悪発症時のPaO2/FiO2比(ハザード比0.995; 95%信頼区間0.991-1.000, p=0.03), rhTMでの治療(ハザード比0.351; 95%信頼区間0.128-0.962, p = 0.04)が有意な因子として同定された。血清HMGB-1値はrhTM群で減少が顕著であった。有害事象としてrhTM治療群の1人が血痰を呈した。

結論:
 IPF急性増悪に対するrhTMは生存率を改善させるかもしれない。


by otowelt | 2014-05-19 05:11 | びまん性肺疾患

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