ATS2014:気管支拡張症に対する吸入抗菌薬のシステマティックレビュー

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 日本でもトービィが発売されていますが、現時点では嚢胞性線維症の患者さんにしか使用できません。

L. Zhang, et al.
Efficacy And Safety Of Inhaled Antibiotics In Patients With Non-Cystic Fibrosis Bronchiectasis: A Systematic Review
[Publication Page: A5109]


目的:
 このシステマティックレビューでは、嚢胞性線維症ではない気管支拡張症に対する吸入抗菌薬の効果と安全性を調べた。

方法:
 Cochrane Central Register of Controlled Trials (Issue 1, 2011)を用いて文献を抽出した。われわれは、吸入抗菌薬とプラセボあるいはその他のモダリティを比較したランダム化比較試験を同定した。2人の著者が独立して検索し、データ抽出をおこないバイアスリスクをアセスメントした。

結果:
 われわれは6試験300人の成人患者を解析した。すべての患者はCTで気管支拡張症が同定されており、喀痰の細菌培養は陽性であった。ゲンタマイシン、トブラマイシン、セフタジジムが3日~12ヶ月と幅広く使用されていた。急性増悪に対して経口シプロフロキサシンに吸入トブラマイシンを加えた1つの研究では効果がないと報告していた。
 安定している患者において、吸入抗菌薬は短期的であっても長期的であっても喀痰の細菌量の減少と臨床症状の改善がみられた。6~12ヶ月の長期使用はさらに急性増悪や入院のリスクを減少させた。気管支攣縮はもっともよくみられた副作用であった(5試験、相対リスク5.91、95%信頼区間2.43~14.36)。しかしながら、副作用による治療中断はコントロール群と同等であった(5試験,相対リスク1.10, 95%信頼区間0.45~2.7)。

結論:
 限定的なエビデンスではあるが、非嚢胞性線維症の気管支拡張症の患者の安定期に吸入抗菌薬を用いることで、喀痰の細菌量や減少、臨床症状の改善、急性増悪や入院リスクの減少をもたらすことができるかもしれない。


by otowelt | 2014-05-21 07:21 | 呼吸器その他

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