IPFにおける6分間歩行距離は死亡を予測する独立因子

e0156318_14323371.jpg 今月サンディエゴで開かれるATSでは呼吸リハビリテーションや身体機能と呼吸器疾患を関連づけた演題が多いと聞いています。

Roland M. du Bois, et al.
6-minute walk distance is an independent predictor of mortality in patients with idiopathic pulmonary fibrosis
ERJ May 1, 2014 vol. 43 no. 5 1421-1429


背景:
 6分間歩行距離は特発性肺線維症(IPF)患者における死亡リスクと関連していると言われている(Am J Respir Crit Care Med 2011; 183: 1231–1237.、Am J Respir Crit Care Med 2006; 174: 659–664.)が、これまでIPF患者集団において独立した因子として検討されたことはなかった。

方法:
 Cox比例ハザードモデルにより、インターフェロンγ-1bの臨床試験(INSPIRE試験)に参加し24週完遂したIPF患者748人において、リスク因子と総死亡率の関連性を調べた。

結果:
 748人の平均年齢(±標準偏差)は66±7.6歳で、71.5%が男性だった。努力性肺活量(%予測値)の平均およびDLCO(%予測値)の平均はそれぞれ72.5±12.8%、47.5±9.2%であった。6分間歩行距離の平均(±標準偏差)は397±107mだった。86人(11.5%)が6分間歩行試験中に酸素投与を要した。観察期間中に79人が死亡した。
 多変量解析において、年齢、呼吸器系の増悪による入院、努力性肺活量(%予測値)、6分間歩行距離、努力性肺活量と6分間歩行距離の24週の変化のすべてが死亡を予測する独立因子であった。ベースラインの6分間歩行距離が250m未満の場合、死亡リスクが2倍に増加した(ハザード比2.12, 95%信頼区間1.15–3.92)。また24週での6分間歩行距離の50m超の短縮はおよそ死亡リスクを3倍に増加させた(ハザード比2.73; 95%信頼区間1.60–4.66)。
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結論:
 ベースラインの6分間歩行距離およびその変化はIPF患者の死亡を予測する独立因子である。


by otowelt | 2014-05-10 11:10 | びまん性肺疾患

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