ATS2014:STATCOPE試験:スタチンはCOPD急性増悪を減少させない

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 スタチンと閉塞性肺疾患の関連についてはいくつか報告がありますが、臨床的に意義のある効果が期待できるのか個人的にも半信半疑です。演題に登場していたZocorというのはシンバスタチンのことです。

A19
G.J. Criner, et al.
Prospective Randomized Placebo-Controlled Trial Of SimvaSTATin In The Prevention Of COPD Exacerbations (STATCOPE)
[Publication Page: A6563]


背景:
 複数のレトロスペクティブ試験ではスタチンはCOPD急性増悪率を減少させ、入院率や呼吸機能の減少を抑制することができると考えられている。しかしながら、1つの単施設研究をのぞくとすべての研究はレトロスペクティブに実施されたものである。われわれは、スタチンがCOPDの急性増悪にもたらす効果をプロスペクティブに検討した。

方法:
 STATCOPE試験は、プロスペクティブに実施された多施設共同ランダム化比較試験である。この試験では、1日1回40mgのシンバスタチンとプラセボを比較したものである。STATCOPE試験は元来1200人の患者を登録する計画であったが、治療効果の達成がみられないと判断し中断された。
 登録患者は40~80歳で、1秒量が80%未満、1秒率が70%未満、喫煙歴は10pack-years超と規定された。また、過去1年に救急受診や入院歴がないCOPD患者とした。

結果:
 885人COPD患者が登録された(平均年齢62.3±8.4歳、44%が女性)。患者はランダムにシンバスタチンあるいはプラセボに割り付けられた。
 COPD急性増悪率はシンバスタチンおよびプラセボ群で同等であった(1.36% vs. 1.34%, P=0.54)。初回の増悪までの日数についても同等であった(224日 vs. 245日)。
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結論:
 シンバスタチン40mg1日1回の使用はCOPD急性増悪の頻度を減少させる効果はないと考えられる。


by otowelt | 2014-05-18 23:33 | 気管支喘息・COPD

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