ATS2014:IPFに対するアセチルシステインはプラセボと差なし

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 PANTHER-IPF試験のその後です。サンディエゴでもNEJMでも大々的に報告されました。

PANTHER-IPF試験・・・IPFにおけるプレドニゾン、アザチオプリン、N-アセチルシステイン併用は死亡率を増加させる

 これによってIPFに対するアセチルシステインの期待も薄れてしまいましたね。

F.J. Martinez, et al.
A Double Blind, Placebo-Controlled, Randomized Trial Of N-Acetylcysteine In Idiopathic Pulmonary Fibrosis
[Publication Page: A6601]


The Idiopathic Pulmonary Fibrosis Clinical Research Network
Randomized Trial of Acetylcysteine in Idiopathic Pulmonary Fibrosis
DOI: 10.1056/NEJMoa1401739


背景:
 アセチルシステインは特発性肺線維症(IPF)の効果的治療薬とされているが、プラセボ対照試験のデータが不足している。

方法:
 二重盲検プラセボ対照比較試験において、われわれはランダムに軽症~中等症のIPF患者を、プレドニゾン+アザチオプリン+アセチルシステイン、アセチルシステイン単独、プラセボに割り付けた。この試験は、3剤併用群における安全性の懸念から早期中止された。しかし、その後2治療群の比較は続けられた(アセチルシステインvsプラセボ)。
 133人がアセチルシステイン群、131人の患者がプラセボ群に登録された。プライマリエンドポイントは60週にわたる努力性肺活量の変化とした。

結果:
 60週時点において、両群で努力性肺活量の変化には有意な差はみられなかった(−0.18L、−0.19L; P=0.77)。加えて、アセチルシステイン群とプラセボ群での死亡率にも差はなかった(4.9% vs. 2.5%, P=0.30)。急性増悪の頻度も同等であった(2.3% in each group, P>0.99)。

結論:
 プラセボと比較して、IPFに対するアセチルシステインには努力性肺活量の減少を抑制する有意な効果はないと考えられる。


by otowelt | 2014-05-20 07:02 | びまん性肺疾患

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