ATS2014:ACROSS試験:アセトアミノフェンは重症敗血症において血清クレアチニン値を軽減

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D.R. Janz, et al.
Randomized Trial Of Acetaminophen For The Reduction Of Oxidative Injury In Patients With Severe Sepsis (ACROSS)
[Publication Page: A6568]


背景:
 潜在的なオキシダントである血清cell-free hemoglobin(CFH)の上昇は成人敗血症のアウトカム不良と関連していると言われている。観察研究においてアセトアミノフェンは敗血症患者の臨床アウトカム改善に寄与するのではないかと示唆されている。われわれは、重症敗血症でCFHが同定できた患者においてアセトアミノフェンがプラセボと比較して酸化傷害を減少させることができるかどうか検証した。

方法:
 われわれは、成人重症敗血症においてアセトアミノフェン1g6時間ごとあるいはプラセボを3日間投与する第II相ランダム化二重盲検プラセボ対照試験をおこなった。アセトアミノフェンを投与されている患者や急性・慢性肝疾患患者は除外した。プライマリアウトカムは酸化傷害の指標としての血清F2-イソプロスタン値とした。セカンダリアウトアムは血清クレアチニン値や院内死亡率とした。

結果:
 合計40人の患者がランダムに割り付けられた。試験薬を両群とも同じ数だけ服用した。
 その結果、アセトアミノフェンは有意にF2-イソプロスタン値が減少し(2日目:24.9 pg/mL, IQR 22-37 vs. 41.2 pg/mL, IQR 27.1-67.3, p = 0.022)、クレアチニン値が低かった(3日目:1.0 mg/dL, IQR 0.6–1.4 vs. 1.3 mg/dL, IQR 0.83 – 2.0, p = 0.039)。
 院内死亡率(アセトアミノフェン5.6% vs. プラセボ18.2%, p = 0.355)や有害事象(AST or ALT >400)(アセトアミノフェン9.5% vs. プラセボ4.3%, p = 0.599)については差はみられなかった。
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(Abstractより引用)

結論:
 成人の重症敗血症で血清CFHが同定できた患者では、アセトアミノフェン治療は酸化傷害の軽減や腎機能の改善をもたらす。


by otowelt | 2014-05-20 15:46 | 集中治療

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