ペルーのプーノにおける赤血球増多症の頻度は4.5%

e0156318_2221779.jpg プーノはチチカカ湖のほとりにある都市です(写真はWikipediaより使用)。

Aldo De Ferrari, et al.
Prevalence, clinical profile, iron status and subject-specific traits for excessive erythrocytosis in Andean adults living permanently at 3825 meters above sea level
Chest. 2014. doi:10.1378/chest.14-0298


背景:
 過剰な赤血球増多症は高地(海抜2500m超)の住人にみられる病態とされている。赤血球増多症と複数の特異的検査(酸素飽和度、鉄代謝ステータス、呼吸機能検査)との関連を調べた研究はごくわずかである。

方法:
 われわれは性別および年齢で層別化した1065人のペルーのプーノ(海抜3825m)の高地住人を登録し、標準化された質問票や身体機能検査(呼吸機能検査、パルスオキシメトリー、血液検査)をおこなった。この研究の主要な目的は、赤血球増多症の頻度を類推すること、赤血球増多症の臨床プロファイルおよび鉄代謝ステータスを調べることである。
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(文献より引用:ペルーのプーノ)

結果:
 全体の赤血球増多症の頻度は4.5%だった(95%信頼区間3.3% to 6.0%)。酸素飽和度は、赤血球増多症のある患者では有意に低かった(85.3% vs. 90.0%, p=0.03)。しかし、鉄代謝ステータスには差はみられなかった。多変量ロジスティック回帰において、65歳以上(オッズ比2.72, 95%信頼区間1.32-5.60)、男性(オッズ比3.36、95%信頼区間1.58-7.65)、メタボリックシンドローム(オッズ比3.18, 95%信頼区間1.54-6.86)、過体重(オッズ比6.28, 95%信頼区間2.35-10.38)、パルスオキシメトリーが85%未満(オッズ比10.06, 95%信頼区間4.52-22.29)、FVC(%予測値)<80% (オッズ比8.35, 95%信頼区間3.10-21.77)は有意に赤血球増多症と関連がみられた。
 赤血球増多症の寄与割合は、過体重(29.2%)、男性(20.1%)、メタボリックシンドローム(17.2%)、パルスオキシメトリーが85%未満(15.2%)、FVC(%予測値)<80%(9.3%)であった。

結論:
 過去にペルーのアンデスで報告された頻度よりも赤血球増多症の頻度は少なかった。低酸素血症や肺活量の減少は有意に過剰な赤血球増多症と関連していたが、過体重やメタボリックシンドロームがこのコホートにおいて寄与割合が高かった。


by otowelt | 2014-06-13 00:55 | 呼吸器その他

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