特発性肺線維症は10年前と比べて罹患率・有病率が高く、生存期間が長い

e0156318_22315347.jpg ICDコードの記載による疫学研究なので、昔は原因不明の間質性肺炎と診断されていたこともあったのでしょう。それだけ特発性肺線維症が認知されてきたのだと思います。非典型例が入ってくると生存期間もまちまちになるかもしれません。

Ganesh Raghu, et al.
Idiopathic pulmonary fibrosis in US Medicare beneficiaries aged 65 years and older: incidence, prevalence, and survival, 2001—11
The Lancet Respiratory Medicine, Early Online Publication, 27 May 2014, doi:10.1016/S2213-2600(14)70101-8


背景:
 アメリカにおける特発性肺線維症の疫学のデータは不足している。われわれは、メディケア加入者における罹患率、有病率、死亡リスクを調べた。

方法:
 われわれは診療報酬請求データベースを用いて、2000年~2011年における65歳以上のメディケア加入者からデータを抽出した(5%ランダムサンプリング)。特発性肺線維症は、ICD-9のコードによって抽出した。われわれは特発性肺線維症の罹患率、有病率、生存期間中央値、特発性肺線維症診断の潜在的リスク因子、2001年から2011年までの死亡を算出した。

結果:
 2001年から2011年までの試験期間中の特発性肺線維症の年間罹患率は、10万人年あたり93.7例であった(95%信頼区間91.9—95.4)。有病率は2001年時に10万人年あたり202.2例であったものが、2011年には494.5例に増加していた。新規に診断された患者(平均年齢79.4±7.2歳、54%が女性、91%が白人)において、生存期間中央値は3.8年(95%信頼区間3.5—3.8)だった。高齢および男性の場合、罹患率が高く、生存期間が短かった。死亡リスクは近年の診断例であるほど低かった(2001年:生存期間中央値3.3年[95%信頼区間3.0—3.8] vs 2007年:生存期間中央値4.0年[95%信頼区間3.8—4.5])。

結論:
 アメリカにおける65歳以上の特発性肺線維症の罹患率および有病率は過去に報告されているよりも高かった。また有病率は年ごとに増加していた。10年前と比べて、65歳以上の特発性肺線維症の患者の生存期間は延長していた。


by otowelt | 2014-06-17 00:12 | びまん性肺疾患

<< アジスロマイシンの予防内服は抗... COPDと気管支喘息のオーバー... >>