REVEL試験:NSCLCセカンドラインのラムシルマブ+ドセタキセルは生存期間を延長
2014年 06月 26日
ラムシルマブのLancetの報告です。
Edward B Garon, et al.
Ramucirumab plus docetaxel versus placebo plus docetaxel for second-line treatment of stage IV non-small-cell lung cancer after disease progression on platinum-based therapy (REVEL): a multicentre, double-blind, randomised phase 3 trial
The Lancet, Early Online Publication, 2 June 2014 doi:10.1016/S0140-6736(14)60845-X
背景:
ラムシルマブは、VEGFR-2の細胞外ドメインをターゲットにしたIgG1モノクローナル抗体である。われわれは、白金製剤を用いた治療の既往があるstage IVの非小細胞肺癌(NSCLC)患者に対してドセタキセル+ラムシルマブあるいはドセタキセル+プラセボを比較した。
方法:
この多施設共同二重盲検ランダム化第3相試験(REVEL試験)において、18歳以上の白金製剤を用いた化学療法によるファーストライン治療中または終了後に病勢が進行した扁平上皮癌あるいは非扁平上皮癌患者が登録された。登録患者は、性別、地域、パフォーマンスステータス、維持療法の有無で層別化され、1サイクル(21日)のday 1にラムシルマブ(10mg/kg)+ドセタキセル(75mg/m2)を投与する群またはプラセボ+ドセタキセル(75mg/m2)を投与する群にランダムに割り付けられた。治療は、病勢進行、許容できない有害事象、患者希望による治療中止、死亡のいずれかのイベントが起こるまで継続した。
プライマリエンドポイントは全生存期間(OS)とした。
結果:
2010年12月3日から2013年1月24日までに、26施設から1253人が登録され、ラムシルマブ群に628人、プラセボ群に625人が割り付けられた。
OS中央値は、ラムシルマブ群が10.5ヶ月(IQR5.1-21.2)で、プラセボ群の9.1ヶ月(IQR4.2-18.0)と比較して有意に延長した(ハザード比0.86、95%信頼区間0.75~0.98、p=0.023)。無増悪生存期間(PFS)の中央値はラムシルマブ群が4.5ヶ月(IQR2.3-8.3)、プラセボ群は3.0ヶ月(IQR1.4-6.9)であった(ハザード比0.76、95%信頼区間0.68~0.86、p<0.0001)。
客観的奏効率は、ラムシルマブ群が23%と、プラセボ群の14%よりも有意に良好だった(オッズ比1.89、95%信頼区間1.41~2.54、p<0.0001)。病勢コントロール率は、それぞれ64%、53%だった(p<0.0001)。
有害事象は、ラムシルマブ群の98%、プラセボ群の95%にみられた。頻繁に観察されたGrade 3以上の有害事象は、好中球減少(ラムシルマブ群49%、プラセボ群40%)、発熱性好中球減少(ラムシルマブ群16%、プラセボ群10%)、疲労感(ラムシルマブ群14%、プラセボ群10%)、白血球減少(ラムシルマブ群14%、プラセボ群12%)、高血圧(ラムシルマブ群6%、プラセボ群2%)であった。肺出血の有害事象には差は観察されなかった。
結論:
ラムシルマブ+ドセタキセルの併用療法は、Stage IV NSCLC患者のセカンドライン治療において生存期間を改善する。
Edward B Garon, et al.
Ramucirumab plus docetaxel versus placebo plus docetaxel for second-line treatment of stage IV non-small-cell lung cancer after disease progression on platinum-based therapy (REVEL): a multicentre, double-blind, randomised phase 3 trial
The Lancet, Early Online Publication, 2 June 2014 doi:10.1016/S0140-6736(14)60845-X
背景:
ラムシルマブは、VEGFR-2の細胞外ドメインをターゲットにしたIgG1モノクローナル抗体である。われわれは、白金製剤を用いた治療の既往があるstage IVの非小細胞肺癌(NSCLC)患者に対してドセタキセル+ラムシルマブあるいはドセタキセル+プラセボを比較した。
方法:
この多施設共同二重盲検ランダム化第3相試験(REVEL試験)において、18歳以上の白金製剤を用いた化学療法によるファーストライン治療中または終了後に病勢が進行した扁平上皮癌あるいは非扁平上皮癌患者が登録された。登録患者は、性別、地域、パフォーマンスステータス、維持療法の有無で層別化され、1サイクル(21日)のday 1にラムシルマブ(10mg/kg)+ドセタキセル(75mg/m2)を投与する群またはプラセボ+ドセタキセル(75mg/m2)を投与する群にランダムに割り付けられた。治療は、病勢進行、許容できない有害事象、患者希望による治療中止、死亡のいずれかのイベントが起こるまで継続した。
プライマリエンドポイントは全生存期間(OS)とした。
結果:
2010年12月3日から2013年1月24日までに、26施設から1253人が登録され、ラムシルマブ群に628人、プラセボ群に625人が割り付けられた。
OS中央値は、ラムシルマブ群が10.5ヶ月(IQR5.1-21.2)で、プラセボ群の9.1ヶ月(IQR4.2-18.0)と比較して有意に延長した(ハザード比0.86、95%信頼区間0.75~0.98、p=0.023)。無増悪生存期間(PFS)の中央値はラムシルマブ群が4.5ヶ月(IQR2.3-8.3)、プラセボ群は3.0ヶ月(IQR1.4-6.9)であった(ハザード比0.76、95%信頼区間0.68~0.86、p<0.0001)。
客観的奏効率は、ラムシルマブ群が23%と、プラセボ群の14%よりも有意に良好だった(オッズ比1.89、95%信頼区間1.41~2.54、p<0.0001)。病勢コントロール率は、それぞれ64%、53%だった(p<0.0001)。
有害事象は、ラムシルマブ群の98%、プラセボ群の95%にみられた。頻繁に観察されたGrade 3以上の有害事象は、好中球減少(ラムシルマブ群49%、プラセボ群40%)、発熱性好中球減少(ラムシルマブ群16%、プラセボ群10%)、疲労感(ラムシルマブ群14%、プラセボ群10%)、白血球減少(ラムシルマブ群14%、プラセボ群12%)、高血圧(ラムシルマブ群6%、プラセボ群2%)であった。肺出血の有害事象には差は観察されなかった。
結論:
ラムシルマブ+ドセタキセルの併用療法は、Stage IV NSCLC患者のセカンドライン治療において生存期間を改善する。
by otowelt
| 2014-06-26 00:50
| 肺癌・その他腫瘍