全身性強皮症における肺高血圧症の死亡リスク因子

e0156318_1521417.jpg 強皮症の肺高血圧症の死亡予測因子に関する論文です。

Lorinda Chung, et al.
Unique Predictors of Mortality in Patients With Pulmonary Arterial Hypertension Associated With Systemic Sclerosis in the Reveal Registry
Chest. 2014. doi:10.1378/chest.13-3014


背景:
 全身性強皮症に関連した肺高血圧症(SSc-APAH)の患者は、特発性やそのほかの膠原病に関連する肺高血圧症(CTD-APAH)の患者よりも死亡率が高いとされている。我々は、CTD-APAHの患者のうちSSc-APAHに関連する死亡の予測因子を調べた。

方法:
 REVEALは、右心カテーテルから90日以内に登録されたPAH患者の多施設共同のプロスペクティブレジストリーである。Cox回帰モデルによって、REVEALコホートにおける死亡を予測する因子を評価した。患者は、SSc-APAHが500人、非SSc-CTD-APAHが304人。

結果:
 過去ないし新規にSSc-APAHと診断された患者の3年生存率はそれぞれ61.4±2.7%、51.2±4.0%であった。一方で非SSc-CTD-APAHでは80.9±2.7%、76.4±4.6%であり、有意にSSc-APAHの方が低かった(P<.001)。多変量解析において、60歳超の男性、収縮期血圧110mmHg以下、6分間歩行距離165m未満、平均右室圧20mmHg超、肺血管抵抗32WU超はSSc-APAH群の死亡を有意に予測した。6分間歩行距離440m以上は非SSc-CTD-APAHの患者において保護的な役割を有していたが、SSc-APAHではそういった効果は観察されなかった。

結論:
 SSc-APAHは非SSc-CTD-APAHよりも死亡率が高かった。高齢男性、ベースラインの収縮期血圧が低い患者、6分間歩行距離が短い患者、右室圧や肺血管抵抗が高い患者といった死亡リスクが高いSSc-APAH患者を同定することで、綿密なモニタリングや積極的な治療によって恩恵を受ける患者を同定することができるかもしれない。

by otowelt | 2014-07-16 00:06 | 呼吸器その他

<< 気管支喘息の喫煙者における喀痰... 特発性PPFEはIPFよりも2... >>