COPD急性増悪を繰り返すほどPTSDを発症しうる

e0156318_2234348.jpg COPD急性増悪はPTSDを起こしうるという報告です。

Teixeira PJ, et al.
Post-traumatic Stress Symptoms and Exacerbations in COPD Patients.
COPD. 2014 Jul, in press.


背景:
 PTSDは外傷的なストレスイベントの後によくみられる精神医学的な病態である。COPD急性増悪の間、呼吸困難感は死を感じるほどの経験であり、これがひいてはPTSD関連症状をもたらすかもしれない。この研究の目的は、COPD急性増悪とPTSD関連症状の関連性を評価することである。

方法:
 COPD急性増悪をきたした33人の患者がスクリーニングされた。スクリーニングは、PTSS (Screen for Posttraumatic Stress Symptoms), 不安(Beck Anxiety Inventory)、抑うつ(Beck Depression Inventory)で行われた。患者の年齢中央値は72歳であり、72.7%が女性だった。

結果:
 平均1秒量および努力性肺活量は0.8±0.3L (37.7 ± 14.9% of predicted)および1.7 ± 0.6L (60 ± 18.8% of predicted)であった。また1年の急性増悪は平均2.9エピソードだった。PTSD関連症状は11人(33人)の患者に確認された(SPTSS平均スコア4.13 ± 2.54)。また、中等度以上の抑うつ症状は16人(48.5%)にみられ(BDI平均スコア21.2 ± 12.1)、中等度以上の不安症状は23人(69.7%)にみられた(BAI平均スコア23.5 ± 12.4)。線形回帰モデルにおいて、急性増悪は有意にPTSD関連症状を予測した:急性増悪ごとにSPTSSスコア0.9点上昇(p = 0.001)。PTSD関連症状と不安(rs = 0.57; p = 0.001)および抑うつ(rs = 0.62; p = 0.0001)には有意な相関がみられた。多変量解析において、2回以上の急性増悪エピソードは、PTSD関連症状の有病率比をおよそ2倍に上昇させた(1.71; p = 0.015)。

結論:
 PTSD関連症状はCOPD急性増悪を経験するごとに増加する。2回以上の急性増悪は、PTSD関連症状の有病率比をおよそ2倍に増加させた。


by otowelt | 2014-07-29 00:18 | 気管支喘息・COPD

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