小児の市中肺炎の診断に肺エコーは有用

e0156318_20385895.jpg 肺エコーで肺炎を診断することは可能かもしれませんが、胸部レントゲンの設備がある状況でエコー診断を下すのはやはり抵抗があります。卓越したエコー職人は別として、陰影の拡がりや性状の診断にはやはり放射線学的検査は必須だと思います。

Reali F, et al.
Can Lung Ultrasound Replace Chest Radiography for the Diagnosis of Pneumonia in Hospitalized Children
Respiration, in press. (DOI:10.1159/000362692)


背景:
 肺エコーは成人の市中肺炎において、精度の高い被曝のない胸部レントゲンの代替ツールである。

目的:
 この研究の目的は、小児における市中肺炎のエコー診断の精度を調べることである。

方法:
 臨床所見から市中肺炎を疑われた連続107人の小児を登録し、血液検査、胸部レントゲン、肺エコー検査を行った。この研究はサンパウロ病院の小児科で行われた。肺炎の診断は、臨床データと胸部レントゲンを総合判断して下された。

結果:
 市中肺炎の診断がついたのは81人(76%)であった。肺エコーおよび胸部レントゲンはすべての患者に行われた。肺エコーの感度は94%で、特異度は96%であった。一方で胸部レントゲンの感度は82%、特異度は94%であった。市中肺炎の患者において、肺エコーは胸膜直下のair bronchogramを伴うコンソリデーションの同定が70人で可能であり、局所的なB-lineが6人に観察された。肺炎随伴性胸水は肺エコーで17人の患者にみられたが、胸部レントゲンでは11人にしか観察されなかった。

結論:
 われわれの研究によれば、市中肺炎の入院患児に対して肺エコーによって高い精度で診断をくだすことができた。小児における多施設試験の実施が望まれる。


by otowelt | 2014-07-21 00:16 | 呼吸器その他

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