COPD急性増悪への早期リハビリテーションは再入院率に効果なく12ヶ月死亡率を上昇

e0156318_22434086.jpg 驚愕の結果ですが、COPD急性増悪の早期に積極的リハビリテーションを実施することへの警鐘を鳴らす報告です。

Neil J Greening, et al.
An early rehabilitation intervention to enhance recovery during hospital admission for an exacerbation of chronic respiratory disease: randomised controlled trial
BMJ 2014; 349 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.g4315


目的:
 COPD急性増悪で入院した患者に対する早期リハビリテーションが12ヶ月におよぶ再入院リスクを減少させる効果があるかどうかを検証する。

デザイン:
 プロスペクティブランダム化比較試験

方法:
 2010年1月~11年9月に大学病院およびイギリス国内の関連施設の2施設にCOPD急性増悪で入院した45~93歳の患者389人が入院48時間以内に早期リハビリテーション群(196人、年齢中央値71.1歳)と通常ケア群(193人、年齢中央値71.2歳)にランダムに割り付けられた。通常ケアは排痰リハビリテーションなどの気道クリアランスの管理、その他にも禁煙指導、退院後の呼吸リハビリテーション(3ヶ月)などをおこなった。早期リハビリテーションは通常ケアに加えて、有酸素運動や神経筋電気刺激による理学療法などが実施された。

結果:
 早期リハビリテーション群および通常ケア群に背景因子の有意差はなかった。全体のうち233人(60%)が評価時の入院から1年以内に1回以上再入院していた(再入院割合:早期リハビリテーション群62%、通常ケア群58%)。早期リハビリテーション群の通常ケア群に対する12ヶ月時点の再入院リスクの有意な減少は観察されなかった(ハザード比1.1、95%信頼区間0.86~1.43、P=0.4)。
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(文献より引用:再入院)

 また、早期リハビリテーション群では、通常ケア群よりも12ヶ月以内の死亡リスクが74%上昇していた(オッズ比1.74、95%信頼区間1.05~2.88、P=0.03)。
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(文献より引用:生存)

結論:
 COPD急性増悪で入院した患者に対する早期リハビリテーションは、その後の再入院を減らしたり身体機能の回復を増進させる効果はみられなかった。また、12ヶ月時点において早期リハビリテーション群の死亡率が高かった。
 

by otowelt | 2014-07-18 00:26 | 気管支喘息・COPD

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