リファンピシン耐性、イソニアジド耐性結核における遺伝子変異

e0156318_11483418.jpg 多剤耐性結核に対して、私は高用量イソニアジドを使った経験はありません。

Abate, D, et al.
Isoniazid and rifampicin resistance mutations and their effect on second-line anti-tuberculosis treatment
The International Journal of Tuberculosis and Lung Disease, Volume 18, Number 8, 1 August 2014, pp. 946-951(6)


目的:
 イソニアジドおよびリファンピシンに対する耐性を起こしうる遺伝子変異の頻度を調べ、セカンドライン抗結核治療にこれらの変異がおよぼす影響をアセスメントすること。

デザイン:
 エチオピアのSt Peter's TB Specialized Hospitalで行われたレトロスペクティブ研究である。GenoType®MTBDRplusアッセイの結果と臨床データがレトロスペクティブに調べられた。

結果:
 リファンピシン耐性結核のうち68.7%(470例)が、rpoB遺伝子のコドン531(S531L)に変異を有していた。また、イソニアジド耐性結核のうち93%(481例)が、katG遺伝子のコドン315(S315T1)に変異を有していた。inhA遺伝子変異の頻度は0.8%であった。
 セカンドラインの治療アウトカムは、23.7%(76人)で不良であった。rpoB遺伝子における他のコドンの変異や、inhAプロモーター領域の変異はアウトカム不良とは関連していなかった。
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(文献より引用)

結論:
 リファンピシン、イソニアジドに耐性の結核において、高い頻度でrpoBのコドン531、katGのコドン315にそれぞれ変異を有していた。inhA領域の変異はまれであった。多剤耐性結核患者の治療に高用量イソニアジドはわずかな効果を有するのみかもしれない。


by otowelt | 2014-08-19 00:19 | 抗酸菌感染症

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