ICUにおける家族満足度のシステマティックレビュー

e0156318_2374935.jpg 読み物としてのレビューの側面が強い論文でした。

Laura J. Hinkle, et al.
Factors Associated with Family Satisfaction with End-of-Life Care in the ICU: A Systematic Review
Chest. 2014. doi:10.1378/chest.14-1098


背景:
 ICUにおける終末期医療の家族満足度はこれまでシステマティックにレビューされたことはなかった。われわれの目的は、このレビューによって重症成人患者の終末期医療における家族満足度に関連する因子を扱ったデータを統合することである。

方法:
 電子データベース(MEDLINE, MEDLINE Updated, EMBASE, CINAHL, PsycInfo, PubMed)が検索された。2人の著者が研究のタイトルとアブストラクトをレビューした。非成人、非ICU、終末期の状態にない患者を扱った研究、家族満足度が評価されてない研究などは除外された。研究の質はCONSORTグループの推奨に基づくチェックリストを用いてアセスメントされた。

結果:
 検索によって23論文が適格基準を満たした。すべての研究は家族から満足度の調査をおこなっていた。個別のコミュニケーション戦略(共感性、非放棄、緩和保証、記述による情報提供)は満足度を上昇させた。加えて、意思決定サポート、死亡時の家族の同席、死前期の抜管などの個別対応は満足度を上昇させた。
※ただし死前期の抜管は日本では法的整備がまだなされていない、当該研究のみに限る(American Journal of Respiratory & Critical Care Medicine 2008; 178:798-804、Journal of Palliative Care 2000; 16 Suppl:S40-44)

結論:
 良質なコミュニケーション、意思決定サポート、患者に対する個別のケアは終末期医療の家族満足度を上昇させる。意思決定の際に、家族が参加を望むかどうかアセスメントすることは重要な因子となるかもしれない。


by otowelt | 2014-08-22 00:43 | 集中治療

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