メタアナリシス:気管支喘息に対するICS/LABAはICS単独と比較して重大な有害事象を上昇させず

e0156318_946195.jpg 非ランダム化比較試験ばかりを集めたメタアナリシスです。当然ながらオープンジャーナルです。参考程度に。類似の報告としてはThoraxの論文が記憶に新しいです。

気管支喘息に対するICS/LABAはICS単独と比較して入院リスクを上昇させず

Gimena Hernández, et al.
Long-acting beta-agonists plus inhaled corticosteroids safety: a systematic review and meta-analysis of non-randomized studies
Respiratory Research 2014, 15:83 doi:10.1186/1465-9921-15-83


背景:
 いくつかのシステマティックレビューによって、気管支喘息における長時間作用型β2刺激薬(LABA)の安全性は検証されている。この報告は主にランダム化比較試験に基づくものであり、非ランダム化比較試験の報告はほぼ無視されている。われわれは、LABAと吸入ステロイド薬(ICS)によって治療された成人および小児の重大な有害事象のリスクを、ICS単独治療を受けた患者と比較してアセスメントした。ただし、組み込んだ研究は出版された非ランダム化試験とした。

方法:
 1990年以降出版された医学論文をMEDLINE、EMBASEで検索した。2人の著者が独立してデータを抽出した。双方に乖離があれば第3者のレビュアーが介入した。重大な有害事象のリスクを解析するためにメタアナリシスをおこなった。

結果:
 4415の論文が候補になり、1759のアブストラクトがレビューされ、220が全文読まれた。最終的に19の研究が適格基準を満たした。そのほとんどがレトロスペクティブ観察コホートであった。サンプルサイズは50から514216まで様々であった。メタアナリシスによれば、LABAとICSの併用はICS単独と比較して、気管支喘息による入院(0.88、95%信頼区間0.69-1.12)、気管支喘息による救急受診(0.75、95%信頼区間 0.66-0.84)、全身性ステロイド投与(1.02、95%信頼区間0.94-1.10)、混合アウトカム(0.95、95%信頼区間 0.9-1.0)に対してオッズ比に有意な変化をもたらさなかった。
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(文献より引用:気管支喘息による入院)
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(文献より引用:気管支喘息による救急受診)
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(文献より引用:全身性ステロイド投与)

結論:
 観察研究のエビデンスによれば、LABAとICSの併用はICS単独と比較して重篤な有害事象イベントのリスク増加と関連はなかった。


by otowelt | 2014-08-25 00:20 | 気管支喘息・COPD

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