特発性肺線維症に合併した肺癌は予後不良:合併頻度13%

e0156318_1458348.jpg “13%”という数値は今後の研究における一つの目安になるかもしれません。

S Tomassetti, et al.
The impact of lung cancer on survival of Idiopathic Pulmonary Fibrosis
Chest. 2014. doi:10.1378/chest.14-0359


背景:
 肺癌は特発性肺線維症(IPF)によく合併するが、このよく知られた関連性のアウトカムについては不透明である。この研究の目的は、IPF患者の生存に肺癌が与える影響を調べることである。

方法:
 IPF患者260人がレビューされ、そのうち186人がフォローアップデータを採取された。画像診断のみで肺癌を疑われた患者5人は除外された。残りの181人は2群に分けられた。すなわち、IPFに合併した肺癌(病理診断済)23人と、肺癌のないIPF158人である。これら2群の生存および臨床的特徴を比較した。

結果:
 病理学的に肺癌と診断されたのは23人(13%)であり、7人はIPF診断時に肺癌を有していた。残りの16人はIPF診断から18.5±23.8ヶ月(中央値30ヶ月)後に肺癌を診断された。
 IPF肺癌の累積罹患率は1年次41%、3年次82%だった。肺癌のある患者は喫煙者が多かった(91.3% vs 71.6%, p= 0.001)。またCPFEの頻度も高かった(52% vs 32%, p = 0.052)。
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(文献より引用:累積罹患率)

 IPFに合併した肺癌患者は有意にIPF患者よりも生存期間が短かった(中央値38.7ヶ月 vs 63.9ヶ月、ハザード比5.0; 95%信頼区間2.91-8.57; p<0.001)。
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(文献より引用:生存曲線)

 死因は呼吸不全が43%、肺癌進行が13%、肺癌に対する治療合併症が17%だった。

結論:
 IPFに合併した肺癌患者は有意に生存が不良であった。


by otowelt | 2014-10-01 00:46 | 肺癌・その他腫瘍

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