PREDICT試験:高齢者に対する閉塞性睡眠時無呼吸にもCPAPは有効

e0156318_23251398.jpg 高齢者のOSAの患者さんは比較的ADLが良好な方が多いように思います。

Alison McMillan, et al.
Continuous positive airway pressure in older people with obstructive sleep apnoea syndrome (PREDICT): a 12-month, multicentre, randomised trial
The Lancet Respiratory Medicine, Early Online Publication, 27 August 2014


背景:
 中等症から重症の閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)症候群に対するCPAP治療的・経済的利益は、中高年の集団にその効果が実証されているものの、高齢者に対しては不明である。この研究はそのエビデンスのギャップを埋めるべくデザインされた。

方法:
 これはイギリスの14の睡眠センターに登録された患者に対して実施された、12ヶ月におよぶ多施設共同ランダム化比較試験である。65歳以上の新規OSA患者を連続して登録した。患者はランダムに1:1にCPAP+BSC(best supportive care)あるいはBSC単独群に12ヶ月間割り付けられた。
 プライマリエンドポイントは、3ヶ月時点でのエプワース睡眠スコア(ESS)および12ヶ月におよぶコスト効果とした。セカンダリエンドポイントは12ヶ月時点での主観的な睡眠、および3ヶ月時点・12ヶ月時点での客観的な睡眠、QOL、気分、機能性、夜間頻尿、運動機能、事故、認知機能、心血管リスク因子とした。ITT解析で評価した。

結果:
 2010年2月24日から2012年5月30日まで、278人がランダムに研究に登録された。そのうち231人(83%)が試験を完遂した。140人がCPAP+BSC群、138人がBSC群に割り付けられた。
 CPAPは140人中124人(89%)で3ヶ月時点のESSを2.1点(95%信頼区間−3.0 to −1.3; p<0.0001)減少させた(BSC群:138人中124人[90%]と比較)。また12ヶ月時ではESSを2.0点減少させた(95%信頼区間−2.8 to −1.2; p<0.0001)。CPAPの使用頻度が多くベースラインのESSが高いほどこの効果が高かった。両群において質調整生存年(Quality Adjusted Life years)は同等で(治療効果0.01、95%信頼区間−0.03 to 0.04; p=0.787)、コストはわずかにCPAP群で低かった(−£35, −390 to 321; p=0.847)。
 CPAPは3ヶ月時点での客観的睡眠(p=0.024), 運動機能(p=0.029), 総コレステロール(p=0.048), LDLコレステロール(p=0.042)を改善させたが、12ヶ月時点までは維持できなかった。気分、機能性、夜間頻尿、事故、認知機能、心血管イベントには影響を与えなかった。BSC群では収縮期血圧の低下がみられた。CPAP+BSC群で37、BSC群で22の重篤な有害事象がみられた。

結論:
 OSAのある高齢者において、CPAPはBSC単独と比較して睡眠を改善させコストも削減することができる。これらの知見に基づいて、われわれは高齢者OSAに対するCPAP療法をルーチンに推奨する。


by otowelt | 2014-09-16 00:32 | 呼吸器その他

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