ベンラリズマブはCOPD急性増悪を減少させる効果なし

e0156318_23175684.jpg ベンラリズマブの効果に期待されているCALIMA試験にとって微妙な結果ですね。ただ、CALIMA試験よりはかなり規模が小さいことは特筆すべきではありますが。ただ、好酸球増多の関与するCOPDという病態がイメージできかねます。

Christopher E Brightling, et al.
Benralizumab for chronic obstructive pulmonary disease and sputum eosinophilia: a randomised, double-blind, placebo-controlled, phase 2a study
The Lancet Respiratory Medicine, Early Online Publication, 8 September 2014, doi:10.1016/S2213-2600(14)70187-0


背景:
 COPDはその10~20%において好酸球性の炎症と関連しているとされている。ベンラリズマブは、抗インターロイキン5受容体αのモノクローナル抗体である。われわれは、好酸球増多のあるCOPD患者に対してベンラリズマブが急性増悪を減少させることができるかどうか調べた。

方法:
 われわれはイギリス、ポーランド、ドイツ、カナダ、アメリカ、デンマーク、スペインにおいて、ランダム化二重盲検プラセボ対照2a相試験を2010年11月18日から2013年7月13日までの間実施した。登録患者は中等症以上のCOPDを有する40~85歳の成人で、少なくともCOPD急性増悪を1回経験しており喀痰好酸球が過去1年で3.0%以上の患者を、ランダムに1:1にプラセボあるいは100mgベンラリズマブ皮下注を4週ごと3回、8週ごと5回に投与する群に割り付けた。プライマリエンドポイントは、56週時点でのCOPD急性増悪の年間発生率とした。セカンダリエンドポイントはCOPD特異的SGRQスコア(SGRQ-C)、慢性呼吸器質問票(CRQ-SAS)、気管支拡張薬投与前1秒量、安全性とした。

結果:
 われわれはランダムに101人の患者をプラセボ(50人)、ベンラリズマブ(51人)に割り付けた。このうち88人(87%)が試験を完遂した。per-protocol解析に組み込まれたのは82人であった。
 その結果、per-protocol解析ではベンラリズマブはCOPD急性増悪の頻度を減少させることができなかった(0.95 vs 0.92)。気管支拡張薬投与前1秒量のベースラインからの平均変化は、56週時点においてプラセボ−0.06 L (SD 0.24)、ベンラリズマブ0.13 L (SD 0.41)であった(p=0.014)。喀痰中好酸球増多のあったCOPD患者において統計学的に有意ではないが急性増悪への寄与、SGRQ-C、CRQ-SAS、1秒量の改善がみられた。
 有害事象については両群に差はみられなかった。

結論:
 プラセボと比較して、ベンラリズマブはCOPD急性増悪の頻度を減少させることはできなかった。しかしながら、好酸球増多のあるCOPD患者に対するベンラリズマブのさらなる検証が望まれる。


by otowelt | 2014-09-18 00:01 | 気管支喘息・COPD

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