HIV感染症に関連した気流制限

e0156318_20133468.jpg 個人的にはAIDSと結核の合併しか診療しませんが、HIVについては一度しっかり勉強したいと考えています。

Calligaro GL, et al.
Lung function abnormalities in HIV-infected adults and children.
Respirology. 2014 Sep 23. doi: 10.1111/resp.12385. [Epub ahead of print]


概要:
 HIV感染症は成人・小児において慢性的な気流制限と呼吸機能障害のリスク因子と認識されるようになってきた。ウイルス要因(メタロプロテイナーゼ発現の増加)、免疫学的影響、結核などの日和見感染がその機序として考えられている。

HIVに伴う非感染性呼吸器疾患としては以下のものが挙げられる。
・COPD
・悪性腫瘍
 Kaposi肉腫
 AIDS関連リンパ腫
 非小細胞肺癌
・間質性肺疾患
 リンパ球性間質性肺炎
 NSIP
・HIV関連肺高血圧症
・HIV関連気管支拡張症
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(文献より引用)

・発展途上国では、新生児期を生存したHIV陽性の小児における慢性的な気流制限は、呼吸機能障害の主な原因である。
・この疾患の原因は多因子的である:閉塞性細気管支炎・気管支拡張症、有害な吸入抗原に対する感受性、免疫再構築症候群、慢性炎症
・抗レトロウイルス治療(ART)の遅延とコントロール不良のHIVウイルス複製は呼吸機能の減少と関連している。
・成人・小児においてHIVに関連する気流制限の薬学的マネジメントのデータはないが、早期にARTを受けること、コモンな呼吸器系病原微生物に対する幼少期の免疫構築、日和見感染症に対する抗菌薬の予防・迅速な治療は重要な予防戦略である。


by otowelt | 2014-10-09 00:46 | 感染症全般

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