コントロール不良の気管支喘息に対して、ICSあるいはICS/LABAにチオトロピウムを加える有効性

e0156318_946195.jpg トリプル吸入については今年のATS要約でも2演題紹介しました。

ATS2014:気管支喘息に対するトリプル吸入療法(スピリーバレスピマット®+ICS/LABA)

 難治性の場合には仕方がないかな、とも思います。

Gustavo J. Rodrigo, et al.
WHAT IS THE ROLE OF TIOTROPIUM IN ASTHMA? A SYSTEMATIC REVIEW WITH META-ANALYSIS
Chest. 2014. doi:10.1378/chest.14-1698


背景:
 気管支喘息に対するチオトロピウムの役割ははっきりとは示されていない。このシステマティックレビューの目的は、喘息患者に対するチオトロピウムの効果と安全性を報告することである。

方法:
 ランダム化プラセボ対照試験が登録された。プリアマリアウトカムは、1秒量(FEV1)のピーク値およびトラフ値、朝・夜のピークフロー値(PEF)とした。

結果:
 13の試験(4966人)が登録された。3種類の異なる治療プロトコルが同定された。吸入ステロイド薬(ICS)にチオトロピウムを加えることで、有意に臨床的なPEF増加(22~24L/分)およびFEV1増加(140~150mL)が観察された。加えて、チオトロピウムは発作の頻度を減少させ(Number need to treat for benefit [NNTB] = 36)、喘息コントロールを改善させた。中~高用量ICSを使用してもコントロール不良な患者に対してチオトロピウムを用いることは、サルメテロールに非劣性であった。ICS/サルメテロールにチオトロピウムを加えることで、呼吸機能が改善し、喘息発作が減少し(相対リスク0.70; 95%信頼区間0.53 to 0.94, p<0.02, I2=0%, NNTB = 17), 喘息コントロールを改善させた。チオトロピウムは安全性の観点からも忍容性は高かった。

結論:
 ICSあるいはICS/サルメテロールでコントロール不良な中等症~重症の気管支喘息患者に対して、チオトロピウムを加えることはサルメテロールに非劣性であり、プラセボに優越性であった。主要な臨床的利益は、呼吸機能の改善、喘息発作の減少など。


by otowelt | 2014-10-29 00:25 | 気管支喘息・COPD

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