歩行試験のシステマティックレビュー:6分間歩行試験、シャトルウォーキングテスト

e0156318_14323371.jpg 6分間歩行試験の再現性については世界的に解決策がいまだに見いだせていません。肺高血圧症の研究の多くが6分間歩行距離のアウトカム改善に基づいています。

Sally J. Singh, et al.
An official systematic review of the European Respiratory Society/American Thoracic Society: measurement properties of field walking tests in chronic respiratory disease
ERJ October 30, 2014 erj01504-2014


背景:
 このシステマティックレビューでは、慢性呼吸器疾患のある成人に対する6分間歩行試験(6MWT)、漸増シャトルウォーキングテスト(ISWT)、一定負荷シャトルウォーキングテスト(ESWT)の検討をする。

方法:
 6MWT、ISWT、ESWTの評価をおこなった研究を組み込んだ。2000年1月から2013年9月までの間に刊行された研究を抽出した。

結果:
 6分間歩行距離(6MWD)は信頼できる測定法であった(7試験における級内相関係数:0.82 to 0.99)。2回目の試験では学習効果がみられ、長距離になった(13試験の平均改善距離26 m)。24時間以内に2回目の検査をおこなったサブグループにおいても同様に長距離に検出されるという結果であった。また、疾患別でもCOPDや間質性肺疾患で2回目の歩行距離が延長した。ISWT、ESWTの信頼性は同等であり、ISWTではやはり学習効果がみられた(6試験の平均改善距離20 m)。
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(文献より引用)

 6MWDは最大仕事量(r = 0.59–0.93)、身体活動(r = 0.40–0.85)と強く相関していた。呼吸機能との相関はそれほどでもなかった(r = 0.10–0.59)。
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(文献より引用)

 6MWDに影響を与える方法論的要因として、トラック距離、激励、酸素投与、歩行介助が含まれた。酸素投与は、ISWTやESWTのパフォーマンスにも影響を与えた。

結論:
 慢性呼吸器疾患のある成人では、6MWT、ISWT、ESWTは信頼性のある運動耐容能検査である。


by otowelt | 2014-11-13 00:38 | 呼吸器その他

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