肉芽腫性肺疾患で壊死性のものは感染性のことが多い

e0156318_1534083.jpg 日本ではコクシジオイデスが多いということはないですが、参考になります。

Alia Nazarullah, et al.
Incidence and aetiologies of pulmonary granulomatous inflammation: A decade of experience
Respirology, Article first published online: 29 OCT 2014, DOI: 10.1111/resp.12410


背景および目的:
 肉芽腫性肺疾患(GLD)はさまざまな原因によって引き起こされる。病因を同定するためには、しばしば病理学的所見を臨床所見・微生物学的所見・放射線学的データと照らし合わせる必要がある。この研究の目的はGLDの異なる病因を同定することである。

方法:
 1999年から2011年までの間、2228人の肺生検検体のうち、226人(10.1%)がGLD陽性であった。190人の患者をレトロスペクティブにレビューし、病理学的・臨床的・微生物学的な相関に基づいて診断した。

結果:
 全体のうち確定診断は68.4%、疑い診断は13.2%、診断不明は18.4%であった。感染性疾患が54.7%、非感染性疾患が26.8%であった(18.4%が不明)。抗酸菌感染症は27%にみられ、そのうち、非結核性抗酸菌、結核性抗酸菌、未分類抗酸菌の順に多かった。生検検体でAFBは29%が陽性で、73%で培養陽性であった。真菌感染症は27%にみられ、コクシジオイデス、クリプトコッカス、アスペルギルス、ヒストプラズマの順に多かった。生検検体でゴモリ・メテナミン銀染色(GMS)は83%が陽性、52%で培養陽性であった。サルコイドーシスは非感染性の病因としてよくみられ、21%にのぼった。壊死性の肉芽腫は感染の存在と関連していた(P < 0.001)。
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(文献より引用)

結論:
 AFB・GMS陰性の壊死性肉芽腫がみられた場合、非結核性抗酸菌による感染症が最も考えやすい。コクシジオイデス症はもっともよくみられる真菌感染症である。非壊死性GLDは、非感染性のものが多く、おそらくはサルコイドーシスと考えてよい。


by otowelt | 2014-11-17 00:13 | 呼吸器その他

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