青年期において運動誘発性気管支攣縮は2割近くに観察される

e0156318_10214396.jpg  これまでの研究ではEIBは10%くらいの頻度だろうと考えられているため(Pediatr Pulmonol 2005;39:301–5.、J Pediatr 2002;141:343–8.、Eur Respir J 1996;9:2094–8.、Allergy2006;61:454–60.)、この研究ではかなり多いなという印象です。

Henrik Johansson, et al.
Prevalence of exercise-induced bronchoconstriction and exercise-induced laryngeal obstruction in a general adolescent population
Thorax doi:10.1136/thoraxjnl-2014-205738


背景:
 運動誘発性の呼吸器症状は、青年期によくみられる。運動は、運動誘発性気管支攣縮(EIB)や運動誘発性喉頭閉塞(EILO)のように一時的に気道を収縮させる刺激因子として知られている。われわれのもく亭kは、EIBやEILOの頻度を一般的な集団で調査することである。

方法:
 このクロスセクショナルスタディにおいて、運動誘発性の呼吸困難感に対するアンケートが1997年から1998年の間スウェーデンで実施された(3838人参加)。ランダムサブサンプルの146人(99人が運動誘発性呼吸困難感を自己申告、47人が症状なし)に対して標準化トレッドミル運動負荷試験が実施された。EIBに対する運動試験は、乾燥した空気を吸入しつつ実施された。検査陽性所見は、1秒量がベースラインから10%以上減少することとした。EILOは持続的に運動中喉頭鏡を観察することで判断された。

結果:
 全体を通してEIBとEILOの頻度は、19.2%、5.7%だった。性差は観察されなかった。労作時に呼吸困難感を訴えた青年では、39.8%がEIB、6%がEILO、4.8%が両方を有していた。呼吸困難感を訴えたにもかかわらずEIB・EILOの双方を有さなかったのは、女性よりも男性に多かった(64.7% vs 38.8%; p=0.026)。EIBやEILOの試験が陽性だったか否かによって、参加者の間のBMI、呼吸機能検査、喘息の診断・治療などに差はみられなかった。
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(文献より引用)
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(文献より引用)
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(文献より引用)

結論:
 EIBもEILOも運動誘発性呼吸困難感の原因としてよくみられるものである。EILOは男女ともに同等の頻度であり、EIBに合併することがある。


by otowelt | 2014-11-25 00:02 | 気管支喘息・COPD

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