ROS1陽性の非小細胞肺癌に対するクリゾチニブの有効性

e0156318_21153247.jpg in vitroでもROS1の方が効果的とされているので、ALKよりもROS1に対しての効果の方が期待できるかもしれませんね。

Alice T. Shaw, et al.
Crizotinib in ROS1-Rearranged Non–Small-Cell Lung Cancer
N Engl J Med 2014; 371:1963-1971


背景:
 非小細胞肺癌(NSCLC)には、ROS1遺伝子受容体チロシンキナーゼをコードする遺伝子(ROS1)の再構成によって定義される特異的な分子サブグループがあり、これによる肺癌にはROS1キナーゼ阻害薬に感受性があるかもしれない。クリゾチニブは、ALK、ROS1などの遺伝子受容体チロシンキナーゼであるMETに対する低分子チロシンキナーゼ阻害薬である。

方法:
 クリゾチニブの第1相試験コホートにおいて、検査でROS1の再構成が観察された進行NSCLC患者50人を登録。登録患者に対してクリゾチニブ250mgを1日2回投与し、その安全性、薬物動態、効果を評価した。次世代シーケンシングやRT-PCRによってROS1融合パートナーを同定。

結果:
 CR3人、PR33人、客観的奏効率72%(95%信頼区間58~84)だった。奏効期間の中央値は17.6ヶ月(95%信頼区間14.5~未達)だった。PFS中央値は19.2ヶ月(95%信頼区間14.4~未達)。ROS1融合パートナーは30検体で7種類同定され、そのうち5種類は既知のものであり、2種類は新しい遺伝子だった。ROS1再構成の型とクリゾチニブの効果に相関はなかった。クリゾチニブの安全性プロファイルは、過去に報告されているものと同等であった。

結論:
 この試験において、ROS1再構成の進行NSCLC患者におけるクリゾチニブの抗腫瘍効果が観察された。


by otowelt | 2014-11-24 00:54 | 肺癌・その他腫瘍

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