メタアナリシス:COPDに対する太極拳は運動耐容能やQOLを改善

e0156318_23131240.jpg 孫氏(孫式)太極拳についての報告は以前紹介しました。

COPDにおける太極拳の有用性

Wu W, et al.
Effects of Tai Chi on exercise capacity and health-related quality of life in patients with chronic obstructive pulmonary disease: a systematic review and meta-analysis.
Int J Chron Obstruct Pulmon Dis. 2014 Nov 7;9:1253-1263. eCollection 2014.


背景:
 太極拳は伝統的な中国の運動であり、中国以外の国々でもさかんに行われている。これがCOPDにおける呼吸リハビリテーションプログラムに有効かもしれない。このシステマティックレビューおよびメタアナリシスにおいて、COPDの患者に対する太極拳が運動耐容能や健康関連QOL(HRQoL)にどういった効果をもたらすか調べた。

方法:
 電子データベース(PubMed, Embase, Web of Science, The Cochrane Library, Cumulative Index to Nursing and Allied Health Literature, ClinicalTrials.gov, China National Knowledge Infrastructure, China Biology Medicine disc)を検索した。1980年1月から2014年3月までの論文を同定した。研究は、ランダム化比較試験で少なくとも12週間の介入をおこなったものとした。プライマリアウトカムは、6分間歩行距離(6MWD)、SGRQ、慢性呼吸器疾患質問票(CRQ)とした。

結果:
 824人の患者を含む11の研究が適格基準を満たした。太極拳群と、運動なしまたは通常の身体運動群に分けて解析を行った。メタアナリシスによれば、運動なしの患者と比較して太極拳群では6MWD(平均差35.99, 95%信頼区間15.63-56.35, P=0.0005)、SGQR(平均差-10.02, 95%信頼区間-17.59, -2.45, P=0.009), CRQスコア(平均差0.95, 95%信頼区間0.22-1.67, P=0.01)は改善した。通常の運動群と比較しても、太極拳は有意にSGRQ(平均差-3.52, 95% CI -6.07, -0.97, P=0.007)を改善した。しかし、6MWDの改善はみられなかった(平均差13.65, 95%信頼区間-1.06, 28.37, P=0.07)。

結論:
 COPD患者において、太極拳は運動耐容能やHRQoLを改善させる効果がある。呼吸リハビリテーションプログラムの一環として太極拳を代替的に使用することを推奨してもよいかもしれない。


by otowelt | 2014-12-09 04:20 | 気管支喘息・COPD

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