慢性咳嗽に対するP2X3受容体拮抗薬AF-219の有効性

e0156318_9444817.jpg 慢性咳嗽に対するP2X3受容体拮抗薬であるAF-219の効果が報告されています。この論文は2013年ERSで報告されたものです。
 味覚障害の副作用は必発のようですね。

Rayid Abdulqawi, et al.
P2X3 receptor antagonist (AF-219) in refractory chronic cough: a randomised, double-blind, placebo-controlled phase 2 study
The Lancet, Early Online Publication, 25 November 2014,doi:10.1016/S0140-6736(14)61255-1


背景:
 P2X3受容体はATP受容体のサブタイプで、神経細胞の過剰興奮性に関係している。
 P2X3による神経細胞の過剰興奮が慢性咳嗽に対して重要な役割を持っていると仮説を立て、難治性の慢性咳嗽患者にAF-219を投与することで、日中の咳頻度が減少するかどうかを検討した。

方法:
 イギリスの単一施設において二重盲検プラセボ対照クロスオーバー試験を実施した。慢性咳嗽の患者をランダムにAF-219 6000mg1日2回あるいはプラセボに割り付けた。プライマリエンドポイントは日中の咳嗽の頻度とし、携帯型咳嗽記録機器(VitaloJAK)を用いて24時間測定をおこなった(ベースライン時と2週間後)。

結果:
 34人のうち、ランダム化されたのは24人(平均年齢54.5±11.1歳)。咳の平均期間は11年(3~25年)だった。AF-219に割り付けられた患者はプラセボと比較して咳嗽の頻度が75%減少(p=0.0003)。日中の咳嗽頻度も1時間あたり37±32回から11±8回へ減少した(プラセボはそれぞれ65±163、44±51)。
 AF-219による有害事象は、全例で味覚障害が発現した。悪心も3割以上にみられた。

結論:
 P2X3受容体拮抗薬は鎮咳薬の新たな選択肢となりうるかもしれない。


by otowelt | 2014-12-03 00:34 | 呼吸器その他

<< RECAP試験:IPFに対する... NSIPは自己免疫疾患の初発症... >>