ViDiCO試験:一部のCOPD患者に対するビタミンD3補充は急性増悪を抑制

e0156318_12254076.jpg COPDとビタミンDの関連については過去にいくつか報告があります(Ann Intern Med 2012; 156: 105-114.など)。

Adrian R Martineau, et al.
Vitamin D3 supplementation in patients with chronic obstructive pulmonary disease (ViDiCO): a multicentre, double-blind, randomised controlled trial
The Lancet Respiratory Medicine, Early Online Publication, 2 December 2014


背景:
 COPDの患者はしばしばビタミンD欠乏を有しており、それが上気道感染症の感受性を増加させているのではないかとされている。それによりCOPD急性増悪に陥る危険性がある。多施設共同試験において、ビタミンDno補充がCOPD急性増悪や上気道感染症を予防できるかどうか証明されていない。そこでわれわれは、ビタミンD3(コレカルシフェロール)の補充が中等症以上のCOPD急性増悪や上気道感染症の頻度を減らすことができるかどうか検証した。

方法:
 われわれはランダム化二重盲検プラセボ対照試験において、COPD患者に対してビタミンD3の補充をおこなった。患者は2か月ごとの3mgビタミンD3あるいはプラセボの経口補充を1年間続ける介入を受けた。参加者と研究スタッフは治療割り付けについてマスクされた。プライマリアウトカムは、初回の中等症以上の急性増悪および上気道感染症までの期間とした。

結果:
 240人の患者がランダムにビタミンD3群(122人)およびプラセボ(118人)に割り付けられた。プラセボと比較して、ビタミンD3は中等症以上の急性増悪までの期間には影響を与えなかった(補正ハザード比0.86、95%信頼区間0.69-1.31、p=0.75)。サブグループ解析では、血清25-ヒドロキシビタミンDの濃度が50nmol/L以下の患者においてビタミンD3は急性増悪に対して保護的に作用した(補正ハザード比0.57, 95%信頼区間0.35-0.92, p=0.021)。しかし、それ以上の血清濃度を有する患者ではその作用は観察されなかった。

結論:
 ベースラインの血清25-ヒドロキシビタミンD3が50nmol/L以下のCOPD患者に対してビタミンD3の補充は中等症以上の急性増悪に保護的に作用するが、上気道感染症には作用しない。 


by otowelt | 2014-12-11 00:49 | 気管支喘息・COPD

<< 過体重や肥満の患者の呼吸困難感... CHEST-2試験:慢性血栓塞... >>