LAMに対するシロリムスの長期的効果

e0156318_21492533.jpg 5年の追跡が可能であった12人のデータが注目点のようです。

Jianhua Yao, et al.
Sustained Effects of Sirolimus on Lung Function and Cystic Lung Lesions in Lymphangioleiomyomatosis
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine, Vol. 190, No. 11 (2014), pp. 1273-1282.


背景:
 肺リンパ脈管筋腫症の患者に対して、mTOR阻害薬であるシロリムスは、血管筋脂肪腫の大きさを減少させ、呼吸機能を安定化させることが報告されている。

目的:
 シロリムスが呼吸機能、嚢胞領域、隣接肺実質へどのような影響を与えるのか調べること。またそれらの効果が持続するのかどうか調べること。

方法:
 38人のLAM患者において、呼吸機能の減少、嚢胞スコア、嚢胞に隣接した肺実質の評価をコンピューターで解析した。シロリムス治療前後(試験終了時)の嚢胞スコアを比較した。12人のLAM患者において、呼吸機能の変化や嚢胞スコアを追跡した。

結果:
 シロリムスは年ごとの1秒量の減少(−2.3 ± 0.1 vs. 1.0 ± 0.3%予測値; P < 0.001)およびDLCOの減少(−2.6 ± 0.1 vs. 0.9 ± 0.2%予測値; P < 0.001)を抑制した。嚢胞スコアはシロリムスの治療前後で差はみられなかった。
 12人を5年間追跡したところ、1秒量の減少の抑制は続けて観察されていた(−1.4 ± 0.2 vs. 0.3 ± 0.4%予測値; P = 0.025)。嚢胞スコアについてはこれもやはり有意な差は認められなかった。
 副作用は報告されているものの、ほとんどの患者でシロリムスが継続可能であった。

結論:
 LAM患者において、シロリムスは長期にわたり呼吸機能の減少を抑制する。


by otowelt | 2014-12-15 00:35 | びまん性肺疾患

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