画像での予後悪化因子と肺Mycobacterium avium complex症

e0156318_8455598.jpg 前日に引き続き呼吸器学会誌から紹介です。

市木拓ら.
画像での予後悪化因子と肺Mycobacterium avium complex症
日呼吸誌, 3(6): 783-788, 2014


背景:
 空洞や気管支拡張像,病巣の拡がりが大などの予後悪化因子と考えられる画像所見を有する肺Mycobacterium avium complex症21例の胸部X線写真の経年的変化を検討した.

方法:
 2000 年1 月から2012 年6 月までの間,国立病院機構愛媛医療センターで肺MAC 症と診断され,5 年以上,胸部X 線写真の経過を観察できた症例は49 例あった.これらの症例は診断時には全例胸部CT も撮影されていた.そのうち,診断時の胸部画像所見として,空洞,気管支拡張像,病巣の拡がりが広いなどの予後悪化因子と考えられる所見のいずれかを有する症例は21 例あり,これらの症例を対象に後ろ向きに検討した.

結果:
 初診時と比較した胸部X 線写真の「悪化」例は,1 年後21 例中1 例(5%),3 年後19 例中7 例(37%),5 年後21 例中12 例(57%),7~12 年後の最終観察時には19例中15 例(79%)となっていた.
 入院歴があるものが多く,死亡例など経過不良例もみられた.治療による改善,軽度改善は1年後44%にみられたが以後漸減し,悪化例が増加していた.

結論:
 治療効果を維持するためには,長期治療が有効である可能性もあり,それを含めたさらなる方策が必要である.


by otowelt | 2014-12-26 00:14 | 抗酸菌感染症

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