クリスマスBMJ:外科医や麻酔科医が予測する手術・処置時間と実際の乖離

 クリスマス企画ながら、少し真面目なDiscussionでした。 

Elizabeth Travis, et al.
Operating theatre time, where does it all go? A prospective observational study
BMJ 2014; 349 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.g7182 (Published 15 December 2014)


目的:
 外科医、麻酔科医が手術や処置にかかる時間を予測する精度を調べること。

デザイン:
 単施設プロスペクティブ観察研究

セッティング:
 人口37万人都市のレベル1外傷センターにおける形成外科、整形外科、一般外科手術室

参加者:
 92人の手術室スタッフ(外科指導医・研修医、麻酔科指導医・研修医)

介入:
 参加者はその手技がどのくらい時間を要するものか尋ねられた。これらのデータは実際にかかった時間と照らし合わした。

プライマリアウトカム:
 手術・処置に要する予測時間と実際に要した時間の差

結果:
 一般外科医は、処置を31分短く見積もっていた(95%信頼区間7.6-54.4)。これはすなわち、予測よりも平均28.7%長くかかったということを意味している。形成外科医は、処置を5分短く見積もっていた(95%信頼区間-12.4-22.4、予測よりも平均4.5%長かった)。整形外科医は、処置を1分長く見積もっていた(95%信頼区間−16.4-14.0、予測よりも平均1.1%短かった)。麻酔科医は、処置を35分短く見積もっていた(95%信頼区間21.7-48.7、予測よりも平均167.5%長かった)。これら4種類の平均時間はそれぞれ互いに有意に差があった。ただし、麻酔科医と一般外科医には有意な差は観察されなかった。
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(文献より引用)

結論:
 臨床医は処置に要する時間を予測できない。これは、手術室スケジュールの乱れを生む。この研究によれば、麻酔科医が最も不正確な予測をしているが、これは彼らが“麻酔時間”を考慮しているものと推察される。


by otowelt | 2014-12-20 13:07 | その他

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