ビリルビンはCOPDに対して保護的に作用する

e0156318_1305514.jpg 興味深い報告ですね。

Scott Apperley, et al.
Serum Bilirubin and Disease Progression in Mild Chronic Obstructive Pulmonary Disease
Chest. 2014. doi:10.1378/chest.14-2150


背景:
 COPDは酸化ストレスに関連した慢性炎症性疾患である。血清ビリルビンは、潜在的な抗酸化作用を有し、この高値は酸化ストレスに保護的にはたらくとされている。血清ビリルビンとCOPD進行の関連性についてはよくわかっていない。

方法:
 血清ビリルビンが、軽度―中等症の気流制限を呈する4680人の喫煙者(35~60歳)において測定された。血清ビリルビンと、気管支拡張薬投与後の1秒量および3-9年の1秒量減少率の関連性が調べられた。また総死亡率、疾患特異的死亡率が調べられた。

結果:
 血清ビリルビンは1秒量と正の相関がみられた(p<0.001)。また、血清ビリルビンは年ごとの1秒量減少率(患者背景、喫煙量などで補正)と逆相関していた(p=0.01)。加えて、血清ビリルビンは冠動脈疾患による死亡リスクとは逆相関していた(p=0.03)。しかしながら、ビリルビンと他の死亡エンドポイントの関連性は有意ではなかった(p>0.05)。
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(文献より引用)

結論:
 ビリルビンはCOPDの疾患重症度や進行とは逆相関していることがわかった。ビリルビン高値は高い1秒量と1秒量減少率の軽減に関連していた。またビリルビンは冠動脈疾患による死亡の減少と関連していた。これらの結果は、ビリルビンはCOPDの進行(おそらく酸化ストレスによる機序)に保護的にはたらくという仮説を支持するものである。


by otowelt | 2015-01-07 00:47 | 気管支喘息・COPD

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